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『バフィー 〜恋する十字架〜』『吸血キラー/聖少女バフィー』徹底解説:S3-11「ジンジャーブレッド」

バフィー恋する十字架とは?

今となっては『アベンジャーズ』や『ジャスティス・リーグ』などといったメジャー大作の監督というイメージが強いジョス・ウェドンの出世作であり、その後のクリエイターたちに大きな影響を与え続けた伝説的海外ドラマ『 バフィー~恋する十字架~ 』

VHSでは『ナイトフォール』として全3巻の編集版がリリースされ、金曜ロードショーで地上波放送された後、続編のリリースはされずCSのFOXチャンネルで放送されていた。

FOXがDVDをリリースする際に付けられたタイトルは『吸血キラー/聖少女バフィー』であったが、特に人気を博したシーズン3以降は日本ではリリースされなかった。

商品化やゲーム化もされており、日本でもXboxのソフトが英語版のままという異例のスタイルで発売されるなど、多くのファンを抱えていた。

シーズン7とスピンオフの『エンジェル』が制作され、最終回後アニメシリーズして存続するはずだったが、直前でキャンセルとなる。シーズン3から登場する新キャラクターのフェイスを主人公としてドラマ『フェイス』の企画もあったが、エリーザ・ドゥシュクが『トゥルー・コーリング』への出演を選択したことで、企画はボツになった。

その後も映画化企画や黒人女性を主人公としてリブートする企画なども浮上するものの、映像化は実現に至っていなかったが、コミックシリーズとしても現在も続いている。そんな『バフィー~恋する十字架~』がDisney+にSTARが融合したタイミングで配信開始!!

さすがオタククリエイターのジョス・ウェドンということもあって、かなりの量の小ネタが満載だったり、この頃は無名だったのに、今では映画スターになった俳優たちなどを紹介しながら、作品自体、エピソード自体の魅力も伝えていこう!という企画からスタートした新コーナー!

またネタを拾うために、ストーリーに沿った解説はしているが、観なくても済むようには書いていないため、細かい展開を省いている場合もあるのでご了承を!

1日1話ごと、17時に更新!!

シーズン3のメインキャスト

バフィー役:サラ・ミシェル・ゲラー『スクリーム2』『スクービー・ドゥー

ウィロー役:アリソン・ハニガン『花嫁はエイリアン』『アメリカン・パイ』

ジャイルズ役:アンソニー・スチュワート・ヘッド『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』『ゴーストライダー2』

ザンダー役:ニコラス・ブレンドン 『サイコ・ビーチ・パーティ』『ニューヨーカーに変身する方法』

コーディリア役:カリスマ・カーペンター『エクスペンダブルズ』『ホーンテッド・スクール』

オズ役:セス・グリーンプッシーキャッツ』『オースティン・パワーズ ゴールドメンバー

フェイス役:エリーザ・ドゥシュククライモリ』『チアーズ!

ウェルキンス市長:ハリー・グローナー『アバウト・シュミット』『ダンス・ウィズ・ミー』

エンジェル役:デヴィッド・ボレナーズ『SEAL Team/シール・チーム』『バレンタイン』

スパイク役:ジェームズ・マースターズ『ファイナル・デッド ダーク・ウォッチャー』『DRAGONBALL EVOLUTION』

ジョイス(バフィーの母):クリスティン・サザーランド『ミクロキッズ』

S3-11『ジンジャーブレッド』

シーズン3第11話「ジンジャーブレッド」は、童話「ヘンゼルとグレーテル」と「魔女裁判」を題材としたエピソードである。

大人たちの不安からの過剰な正義感が暴走するという点で、『ハロウィン KILLS』に似た物語となっている。このエピソードにいくらか着想を得た可能性もある。

バフィーのスレイヤーとして使命を知ろうと、夜食を持ってジョイスが現れるが、偶然にも公園で子供たちの死体を発見する。

ジョイスは、子供の死体を見たことがショックで頭から離れず、いてもたってもいられず、自分にできることは何か、そのためにどう行動したら良いかを考えすぎてしまい、迷走している。

バフィーは事件を調べることにするが、ジョイスはサニーデールの町自体の治安が悪く、オカルト的現象が多発していることが原因だとして、高校のほとんどの親に連絡して、集会を開くことになり、市長も現れる。

集会の際に、ジョイスとジャイルズは、何かわだかまりがあるように感じられるが、これはシーズン3の第6話「バンドのためのチョコバー」で一時的に恋人関係のようになっていたことが原因である。

また、ウィローの母親シーラ(ジョーダン・ベイカー)が初めて登場するが、今回で死ぬわけではないが、登場するのは、これが最初で最後。

親たちは、サニーデール高校を捜索し、オカルトに関係するものを所持している生徒たちを取り締まり、ウィローもロッカーの中から、魔術に使用する道具が見つかり、校長に呼び出されてしまう。

ウィローがバフィーの誕生日のために守護魔法をかけたことがわかる。バフィーの誕生日を扱ったシーズン2の第13話「誕生日の贈り物」から、1年が経過したことがわかる。

魔術を使うことができるエイミー(エリザベス・アン・アレン)が再登場。エイミーが登場する場合は、魔術絡みのエピソードとなることが確定となるが、今回は魔術の誘惑にとらわれているとして、他の疑わしい生徒たちも含めて、ジョイスが作った「オカルトに反する母の連盟」通称オカ連によって、どんどん取り締まりを受け、ついには図書室にある本までもが標的にされ、没収されてしまう。

バフィーたちは、事件の真相を調べるにも、本が没収されてしまっては、調べようがない。インターネットが使えるウィローも外出禁止で協力できない。

バフィーはあることに気づく。それは、死体が見つかったとされる子供たちの情報が全くないのだ。どこの誰なのか、詳細が全くわからない。

ジャイルズがおとぎ話は、過去の実体験からヒントを得て作られたことがあるという話になり、その正体不明の子供が「ヘンゼルとグレーテル」ではないかと推測する。

オズが図書室のパソコンから、ウィローとチャットを試みる。それに気づいたウィローだが、シーラに見つかりパソコンを没収される。しかし、ウィローが魔術を使えることを認める。

魔術やオカルト的行為の象徴になりかねないとして、ウィローを魔女裁判にかけることにする。バフィーもジョイスによってクロロホルムで眠らされてしまう。つまりヘンゼルとグレーテルが、悪霊のように現れ、親たちの不安感を刺激することで、過剰な行動に走るように、マインドコントロールしていたのだ。

バフィー、ウィロー、エイミーは、魔女裁判のように、縛り付けられ、親たちに火あぶりにされそうになる。

エイミーは女神ヘカテの魔術を使って、自分をネズミに変身させて逃げる。

女神ヘカテの魔術は、シーズン2の16話「愛のかけ違い」でバフィーをネズミに変えたものと同じだ。

ジャイルズとコーディリアが、ヘンゼルとグレーテルを倒す見つけ、駆けつけるがヘンゼルとグレーテルは合体して悪魔になるが、バフィーによって、串刺しにされて倒され、親たちは正気を取り戻す。

事件は解決し、バフィーとウィローは、エイミーを元に戻そうとするが、魔術がうまくいかず、ネズミから戻れなくなってしまう。ここからしばらくの間、エイミーはネズミとして登場することになる。

「魔女裁判」も『キャンディマン』も、『ハロウィン KILLS』も……不安と恐怖が人間を意外な行動に走らせるという心理的変化と暴力の関係性を描いたエピソードであり、かなり考え深い内容である。

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