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【ちょこっとレビュー】地域復興ムービーとして応援したい気持ちを裏切るほど中途半端な主人公像『レディ加賀』

【ちょこっとレビュー】地域復興ムービーとして応援したい気持ちを裏切るほど中途半端な主人公像『レディ加賀』

【ちょこっとレビュー】

地域復興映画というものが、年に何作か作られているのだが、今作もその類で、震災などの自然災害に加えてコロナショックが追い打ちをかけた観光業全体に通じる物語である。

小芝風花が良く似合う役であるし、加賀復興のための作品として応援したい気持ちはあったのだが、どうも腑に落ちない点が多過ぎる作品だった。

全体的なプロットは、夢破れた主人公が地元で返り咲くという王道そのものであるのだが、尺が足りてないのと、どうしても連続ドラマ向きの内容からなのはわかるのだが、不揃いのチームメイトがひとつの目標を成し遂げるプロットとしては、『チア☆ダン〜女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話〜』や『スウィングガールズ』などのように、一本で上手くまとめている作品もあるのだから、ドラマ向きだからといって、もう少しやりようはあったのではないだろうか。

ペース配分を完全に間違えていて、主人公の葛藤や、実際問題として夢は諦めるのか、それとも再挑戦するのかもあやふやな状態のまま。そのほかにも多くの要素を詰め込んでいる割には、どれも不完全燃焼でダイジェストのような印象が残ってしまう。

最大の残念な点は、小芝風花が猛特訓したというタップダンスの成果がいまいち伝わらないというか、上半身アップの映像が多くて足元が見えづらいため、スタントダブルに思えてしまうのはかなりの難点。

とにかく見せ方が悪いのがかなり気になったし、せっかく特訓した小芝風花が可哀そうに思えてしまった。

【ストーリー】

樋口由香(小芝風花)は、加賀温泉にある老舗旅館「ひぐち」の一人娘。小学校の時に見たタップダンスに魅了され、上京してタップダンサーを目指したものの現実はうまくはいかず、夢を諦めて実家に戻って女将修行を始めることに。何をやっても不器用な由香は女将修行に苦戦するものの、持ち前の明るさとガッツで奮闘する。そんななか、加賀温泉を盛り上げるためのプロジェクトが発足し、由香は新米女将たちを集めてタップダンスのイベントを開催することになるが……。

【作品情報】

■監督:雑賀俊朗/脚本:渡辺典子 雑賀俊朗

■プロデュ-サー:村田徹 藤田修

■出演:小芝風花 松田るか 青木瞭 中村静香 八木アリサ 奈月 小野麻里奈 / 佐藤藍子 篠井英介 森崎ウィン / 檀れい

■主題歌:眉村ちあき「バケモン」(トイズファクトリー)

■製作委員会:サーフ・エンターテイメント フェローズ ポニーキャニオン basil ミライ・ピクチャーズ・ジャパン JR西日本コミュニケーションズ ポリゴンマジック アークエンタテインメント SDP ねこじゃらし トイズファクトリー ウィルウェイ レアル

■特別協賛:加賀市 特別協力:北國新聞社 後援:石川県・金沢市

■配給:アークエンタテインメント

©「レディ加賀」製作委員会

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