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この映画語らせて!ズバッと評論!!『マダム・ウェブ』始まらないドラマのプロローグを観ているような感覚になるが、若手女優たちが唯一の救い!!

作品情報

ニューヨーク。救急救命士として働くキャシー・ウェブ(後のマダム・ウェブ)は、一人でも多くの命を救うため日々奮闘していた。ある時、救命活動中に生死を彷徨う大事故に巻き込まれてしまう。それ以来、キャシーはデジャブのような奇妙な体験を重ねるのだった。自分に何が起きているのか戸惑うキャシーだったが、偶然にも出会った3人の少女たちが、黒いマスクの男に殺される悪夢のようなビジョンを見てしまう。それが未来に起きる出来事だと確信したキャシーは、少女たちを助けることを決意。未来が見えるという不思議な力を使い何度も危機を回避するが、謎の男はどこまでも追ってくる…。男の目的は一体?なぜ執拗に少女たちを追うのか?やがて明らかになる、少女たちの<使命>とキャシーの能力の秘密。少女たちを守る先に、彼女が救うことになる<未来>の正体とは――?

『マダム・ウェブ』レビュー

「ヴェノム」「モービウス」に続くスパイダーマン不在のスパイダーマンスピンオフシリーズ「ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース」の最新作。

コミックはもちろん、ゲームやアニメでも何度も登場するマダム・ウェブの単独映画化というのは驚きであったが、全体的に「オーダー・オブ・ザ・ウェブ」的な物語になっており、ジュリア、アーニャ、マティのスパイダーウーマンたちが登場する。

一時期は「シルク」も映画化されるといわれていただけに、シルクも登場するかと思ったのだが……。

もともと「スパイダーウーマン」自体が単独で映画化が予定されていたこともあって、その企画と都合の良くまとめられた感がするが、物語自体は、非常に散らかっている。

だからと言って、決して悪いというわけではないし、スパイダーウーマンたちを演じた若手女優たちが魅力的でティーンムービー的な楽しみ方もできるのだが、やはり全体的に地味な感じがしてしまうと、コミックファン頼りになっている気がしてならない。

また「ジェシカ・ジョーンズ」のS・J・クラークソンが監督ということもあって、ドラマ感……というか、ジェシカ・ジョーンズ感が強い!!ストーカー男と対決する流れが、まさにジェシカ・ジョーンズだ。

これから何作も続く、もしくはテレビシリーズへの移行などが控えているのであれば良いのだが、先行き不安なもののプロローグ版を観ているような感覚になってしまい、映画としての魅力に欠けてしまう。

極端なことをいうと、マダム・ウェブの未来予知能力をもっと大きなこと、例えば地球滅亡規模の大災害などを食い止めるようなディザスタームービーにした方が良かったようにも感じられる。

とはいえ、シリーズのなかでは、一番スパイダーマンに近い作品となっており、実際に若き日のベン・パーカーやピーターの母親メアリー・パーカーなどが登場する。名前こそ出てこないが、生まれてきた赤ちゃんが誰なのかもわかるはず

もし次回があるなら評価は変わってくるかもしれないが、これだけで「マダム・ウェブ」は完結!といわれると、かなり残念な作品になってしまう。

点数 77

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