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発掘!未公開映画研究所『サウスランド』後先よりも今バズることの方が生きてる証拠!Z世代の崩壊したモラル感!!

発掘!未公開映画研究所『サウスランド』後先よりも今バズることの方が生きてる証拠!Z世代の崩壊したモラル感!!

作品情報

つまらない日常に閉塞感を感じて暮らす平凡な大学生アリエール。彼女は憂さ晴らしに参加したパーティで刺激的で魅力あふれるディーンと出会い、退屈な日々を変えてくれそうな彼と瞬く間に恋に落ちる。ある日、2人は家庭内暴力を振るうジェイクの父親を誤って殺してしまったことから街を出る事を決心、逃亡資金不足を補うために商店を襲うことに。初めての強盗に興奮したアリエールはその様子をSNSに投稿し、大はしゃぎで逃亡の旅に出るのであった。その翌日、アリエールのスマホに届いたのは、2人をヒーローの様に称える膨大なコメント。鳴りやまないスマホの通知に今までにない充足感を感じるアリエールは、警察に指名手配されながらも、犯罪行為をますますエスカレートさせていく。果たして、世界中が注目する2人の危険な逃避行の行く末に待ち受けるものとは?

監督・脚本・出演

監督: ジョシュア・コールドウェル

脚本: ジョシュア・コールドウェル

出演:

アサシネーション・ネーション』『シェキラ!ベラ・ソーン

僕のワンダフル・ジャーニー』『ミッドウェイジェイク・マンリー

『glee』『クレイジー・グッドアンバー・ライリー

発掘!未公開映画研究所とは?

宗教性の問題、出演者の知名度、お笑いの感覚の違い…などなどの理由によって、日本では公開にいたらない作品が多く存在する。アカデミー賞にノミネートされている作品でも未公開作品は多い。

それもそうだろう、逆にアメリカやフランスで日本の映画が何でも公開されていると言えばそんなわけもなく、全体的に見て1割にも満たないだろう。

日本はそんな中でも割と海外の作品を公開している珍しい国であって、そんな中でもやっぱり公開されない映画というのは山のように存在する。

「発掘!未公開映画研究所」はそんな映画を発掘していくというもので、その中でも更に知名度が低いものを扱っていくつもりだが、必ずしも良作ばかりではない、中には内容がひど過ぎて公開できなかったものもあるのでご注意を!!

今回紹介するのは『サウスランド』

短評

ベラ・ソーン主演と聞くと、どうしてもB級作品を連想してしまうのは、悪い風潮ではあるが、アメリカでは、まだまだ人気の女優である。

同じディズニー・チャンネルの『シャキラ!』に出演していたゼンデイヤは、『DUNE/デューン 砂の惑星』『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』と今ではトップスターだというのに、ベラは作品に恵まれていないようだ。

そんなベラの映画業界における立ち位置が、ただ漠然と有名な何者かになりたいと願い続ける今作の主人公アリエールと少しだけリンクする部分がある。

オクラホマの田舎に住むアリエールは、とにかく有名になってやろうという漠然な目標があるものの、具体的に何をどうしたいか、どうしたらいいかが全くわからない状況の中で、なんなく過ぎていく日々に嫌気がさしていた。

Instagramのフォロワーも数人しかいない。SNSが当たり前のZ世代にとっては、フォロワーこそが自分の存在価値であると錯覚していまうこともある。

そんな中で、出会ったアウトロー的な魅力のあるジェイクと恋に落ち、行動を共にする。その流れで強盗をした様子をインスタにアップするアリエール。それを見て足がつくからやめてほしいとイラだつジェイク。

アリエールのインスタはバズる一方で、ジェイクの不安通り正体がわかってしまう。アリエールは正体がバレたことよりも、バズった方が最優先で、増え続けるフォロワーの数が嬉しくてたまらない。フォロワーを増やすために犯罪を行い、後戻りできなくなる。

次第に彼らは、自由の象徴のように拡散されていくが、それは象徴として作り上げられた存在でしかなく、そこに本人は不在である。

そういった感情が良からぬ方向に向かってしまう作品も『スプリー』や『メインストリーム』など、いくつか製作されている。SNSが判断基準の中心に位置していることは、モラル的におかしいと感じるかもしれないが、そこに居場所を一度見出してしまうと、ドラッグのように抜け出せないトリップ状態となってしまうのかもしれない……。

未公開作品紹介

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