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発掘!未公開映画研究所『ウェディング・テーブル』グループ分けができない者達の19番テーブルをめぐる群像劇

発掘!未公開映画研究所『ウェディング・テーブル』グループ分けができない者達の19番テーブルをめぐる群像劇

作品情報

結婚式の訳あり招待客たちが織りなす人間模様を描いたコメディドラマ。親友の結婚式で花嫁付添人を任されていたエロイーズは、花嫁の兄である恋人テディから別れを告げられてしまう。付添人の役を降ろされた彼女は迷いながらも式に出席するが、彼女が案内された席は、新郎新婦から最も遠い、はみ出し者ばかりが集められたテーブルだった。 主演は『ラスト5イヤーズ』『ピッチ・パーフェクト ラストステージ』のアナ・ケンドリックが務める。

監督・脚本・出演

監督:『スペース・フォース』ジェフリー・ブリッツ

脚本:マーク・デュプラス、ジェイ・デュプラス

出演:

トロールズ ミュージック・パワー』『シンプル・フェイバー』アナ・ケンドリック

ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』『スペース・フォース』リサ・クドロー

『グランド・ブダペスト・ホテル』『スパイダーマン:ホームカミング』トニー・レヴォロリ

ドクター・ドリトル』『オフロでGO!!!!! タイムマシンはジェット式』クレイグ・ロビンソン

『ローガン』『ファイティング・ファミリー』スティーヴン・マーチャント

『エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に』『イングリッド ネットストーカーの女』ワイアット・ラッセル

発掘!未公開映画研究所とは?

宗教性の問題、出演者の知名度、お笑いの感覚の違い…などなどの理由によって、日本では公開にいたらない作品が多く存在する。アカデミー賞にノミネートされている作品でも未公開作品は多い。

それもそうだろう、逆にアメリカやフランスで日本の映画が何でも公開されていると言えばそんなわけもなく、全体的に見て1割にも満たないだろう。

日本はそんな中でも割と海外の作品を公開している珍しい国であって、そんな中でもやっぱり公開されない映画というのは山のように存在する。

「発掘!未公開映画研究所」はそんな映画を発掘していくというもので、その中でも更に知名度が低いものを扱っていくつもりだが、必ずしも良作ばかりではない、中には内容がひど過ぎて公開できなかったものもあるのでご注意を!!

今回紹介するのは『ウェディング・テーブル』

短評

いわゆる「結婚もの」は、未公開になりがちなテーマであると言ってもいいのではないだろうか。コメディ映画自体が日本では、酷い扱いをされているというのに、そこに「結婚もの」が加わると劇場公開は絶望的だ。

招待はしたものの、来るかわからない招待客。つまりどのテーブルのグループからもはみ出してしまう者たちが集められた席が19番テーブル。

新婦の親友であったはずのエロイーズが何故、友人席でなく、19番テーブルなのかという謎も解明されていく

何やらワケありな雰囲気漂う、くせ者揃いの19番テーブル。結婚式が進むにつれて、 新婦の親友であったはずのアナ・ケンドリック演じる主人公エロイーズが何故、友人席でなく、19番テーブルなのかという謎も解明されていく。

新婦の兄と過去に「何か」があった、エロイーズを筆頭に、19番テーブルに座る者たちの物語が浮き彫りになっていく群像劇ではあるが、やはり全体的にコメディ要素が強い。

バラバラだった6人は、あることをきっかけに急接近。そこには奇妙な友情が芽生え、それぞれのキャラクターが抱える問題の助けになっていき、向き合っていくというエピソードを織り交ぜながら、安定感のある構成となっている。

『ファイティング・ファミリー』の監督でもあるスティーヴン・マーチャントの不気味さもよく生かされていて、キャラクター配分のバランスも良く、ストーリー展開はシンプルながら、キャラクターのバックボーンを感じさせるのは、演じる俳優の役割が大きいのだろう。

ドタバタコメディ展開もベタではあるが、単純に楽しめるものの、特別印象に残る作品かというと、正直即答できない作品ではある。

『ファルコン&ウィンターソルジャー』では、USエージェントというキャラクターを演じるカート・ワッセルの息子のワイアット・ラッセルも出演しているのだが、コメディ映画の相手役としては少しゴツい感じがしてミスマッチではある。それも含めて映画が描くアウェー感としては良いのかもしれないが...

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