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この映画語らせて!ズバッと評論!!(先取り版)『死霊館 悪魔のせいなら、無罪』目指したは捜査劇であって、法廷劇ではない…

この映画語らせて!ズバッと評論!!(先取り版)『死霊館 悪魔のせいなら、無罪』目指したは捜査劇であって、法廷劇ではない…

作品情報

「IT/イット」「アナベル」の製作スタジオが贈る、「死霊館」ユニバース待望の最新作。もはやマーベル(MCU)に匹敵すると言っても過言ではないほど急拡大を遂げるメガヒットシリーズで、物語の舞台はついに80年代へ突入!この秋、新たなフェーズが幕を開ける!ホラー界の鬼才であり、ユニバース生みの親であるジェームズ・ワン製作のもと、『ラ・ヨローナ ~泣く女~』やビリー・アイリッシュの MV「bury a friend」で世界に名を轟かせた新世代のビジュアリスト、マイケル・チャベス監督が描く、戦慄のアトラクションホラー!背筋も凍る、その真実…これもまた〈実話〉である―。 1981年、家主を22度刺して殺害した青年は、悪魔に取り憑かれていたことを理由に「無罪」を主張した。被告人の供述は一貫して「ぜんぶ、悪魔のせい。」法廷に神が存在するなら、悪魔も存在するというのだ。殺したのは、人か?それとも…!?姿なき存在を証明するため、心霊研究家ウォ―レン夫妻が立ち上がる。被告人を救うため、手掛かりをもとに、警察に協力し捜査を進めるウォーレン夫妻だったが、とてつもなく邪悪な〈何か〉に極限まで追い詰められていく。「その存在」をどうやって証明するのか?アメリカ史上初、前代未聞。〈すべて実話〉の殺人事件。衝撃の真相がついに明らかになる―。

先取り版とは?

私、映画評論家バフィーがマスコミ試写で、いち早く観て評論する先取り版です。通常回では、公開日もしくは前後に更新していますが、毎週10本以上の新作を観ていて、量が多く大渋滞状態ということもあって、先取りもしていきます。

ダメな作品はダメと言いますが、基本的にネタバレを垂れ流して、映画自体を観なくてもいいような評論はしません。

『死霊館 悪魔のせいなら、無罪』レビュー

「死霊館」ユニバースもいつまで続くのやら…と思っていたら、ここで新たな風を吹き込むかのように、いつものテイストとは少し違ったものとなっていて、今回扱うのは「アルネ・ジョンソン裁判」ということで『エミリー・ローズ』のような法廷劇になるのかと思いきや、目指したのは法廷劇ではない。

監督いわく目指したのは、デヴィッド・フィンチャーの『セブン』だったらしく、そこに『ミディアム 霊能者アリソン・デュボア』のような警察との連携による捜査劇要素が加わり、全体的にウォーレン夫妻の活躍シーンがいつもようり多いし、いつも以上にふたりの「絆」を中心に描いている。

「絆」を描くのは別にいいとしても、「悪魔の存在を問う裁判」を題材にしているのであれば、法廷劇にするべきだったと思うし、前作などに登場した心理学者グレゴリー氏やキャプラン博士のように、悪魔の存在を科学的、医学的に否定、対立する存在を今回こそ置くできだったのではないだろうか

法廷のほとんどの人間が悪魔の存在を信じていないアウェーな空間で、どう立証するか、どう信じない相手に信じさせるかということを描こうとしておらず、ほとんど法廷のシーンがない。

本来であれば、悪魔の存在を体感したグラッツェル家の人々も、もっと積極的に弁護側に入ってもらいたいところだし、直接的でなくても撮影していた映像を証拠として提出することもできたはずだ。

どうも被告人が孤立しているところを見ても、裁判を扱った映画としては、不自然な点が多く残ってしまう。

「悪魔のせいだ」とか「神のお告げがあった」というような発言をする裁判というのは、実際に何度かあるし、日本でもそういった事例はあるものの、ほとんどは精神疾患だったり、責任能力がないことをアピールするパフォーマンスである場合が多かったりする。

今作で描かれている事件は実際にもウォーレン夫妻が関わった事件であるし、ベースは実話かもしれないが、映画の全体的な構造自体はフィクションである。逆にウォーレン夫妻が関与したことで、事件が複雑化した可能性すらあるのだ。

描いているのは、実話だったとしても、ウォーレン夫妻のパートがほとんどフィクションなだけに、もうフィクションでしかない。

『セブン』を目指したとはいっても、大部分はいつものウォーレン夫妻のリズムを保った作品であるだけに、予定調和な「死霊館」シリーズを「相棒」や「水戸黄門」を観るような感覚で観ている人にとっては、お馴染みの安定感は楽しめるのではないだろうか。

そろそろウォーレン一家の娘あたりがロレインと同じ能力に覚醒するような気がする..

CREDIT

監督:マイケル・チャベス(『ラ・ヨローナ ~泣く女~』

製作:ジェームズ・ワン(『死霊館』『ソウ』『ワイルド・スピード SKY MISSION』『アクアマン』)ピーター・サフラン(「死霊館」ユニバース)

脚本:デイビッド・レスリー・ジョンソン=マクゴールドリック(『死霊館 エンフィールド事件』『エスター』『アクアマン』)

出演:パトリック・ウィルソン(『アクアマン』)、ベラ・ファーミガ(『キング・オブ・モンスターズ』)、ルアイリ・オコナー、サラ・キャサリン・フック、ジュリアン・ヒリアード 

製作:ニューライン・シネマ 配給:ワーナー・ブラザース映画

2021年 アメリカ映画/2021年 日本公開作品/原題:THE CONJURING: THE DEVIL MADE ME DO IT

上映時間:112分/スコープサイズ/2D /5.1chリニアPCM+ドルビーサラウンド7.1(一部劇場にて)字幕:佐藤真紀/映倫区分:R15+

10月1日より全国ロードショー!

点数 80

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