作品情報
「最終絶叫計画」シリーズのレジーナ・ホール、「マトリックス」シリーズのジェイダ・ピンケット・スミス、『TAXI NY』『ヘアスプレー』のクイーン・ラティファ、『アンクル・ドリュー』『ナイトスクール』のティファニー・ハディッシュ共演によるガールズコメディ。学生時代からの親友であるライアン、サーシャ、リサ、ディーナ。久々に再会した4人は、ニューオーリンズで開催される音楽フェスティバルで思い切り羽目をはずが…学生時代のようにディーナが度を超えたバカ騒ぎで事態は思わぬ方向に向かっていく。監督は『アンダーカバー・ブラザー』『ベストマン』のマルコム・D・リー。
発掘!未公開映画研究所とは?
宗教性の問題、出演者の知名度、お笑いの感覚の違い…などなどの理由によって、日本では公開にいたらない作品が多く存在する。アカデミー賞にノミネートされている作品でも未公開作品は多い。
それもそうだろう、逆にアメリカやフランスで日本の映画が何でも公開されていると言えばそんなわけもなく、全体的に見て1割にも満たないだろう。
日本はそんな中でも割と海外の作品を公開している珍しい国であって、そんな中でもやっぱり公開されない映画というのは山のように存在する。
「発掘!未公開映画研究所」はそんな映画を発掘していくというもので、その中でも更に知名度が低いものを扱っていくつもりだが、必ずしも良作ばかりではない、中には内容がひど過ぎて公開できなかったものもあるのでご注意を!!
今回紹介するのは『ガールズ・トリップ』
短評
脇役やクレジットもされないような小さい役ではあるが、女優業を地道に続けてきたティファニー・ハディッシュが38歳にしてブレイクするきっかけとなった作品が今作である。
学生時代や若い頃は、派手キラキラーズ(名前どうにかならなかったのだろうか…)として地元では有名なバカ騒ぎグループだったメンバーも結婚や子育て、仕事と日々の生活に追われて疎遠になっていたが、あることがきっかけで再会を果たし、派手キラキラーズとして再びバカ騒ぎすることになる。
以前とは違い、騒ぎを起こすと失うものができてしまった彼女たちは一歩踏み出すことはできないし、する年齢でもないと感じていた中で、そとりだけ学生のままのノリではじけまくるのがティファニー・ハディッシュが演じるディーナの存在だ。ディーナの弾けっぷりと暴れっぷりは、周りを巻き込んでいく。
失うものが多いという点では、出演女優達もそうだ。レジーナ・ホール、クイーン・ラティファやウィル・スミスの奥さんでもあるジェイダ・ピンケット・スミスと、それなりに女優界で地位のある中堅女優達がここまでのド下ネタ連発映画に出演した勇気には感動すらおぼえる。
男性目線でも女性目線でもバカ騒ぎする映画ってあったはずなのだが、ここまで女性目線の酷いド下ネタ映画があっただろうか…女性が人に向かって放尿する映画って… 初めて観た気がする。
描き方はどうかと思う部分もあったりするが、男に屈しない強い女性像の提示という点では、究極のフェミニズム映画と言ってもいいのかもしれない。
Ne-Yoやマライア・キャリー、MCライト、サニー・ホスティンといった実際のアーティストや著名人、コメディアンが多数ゲスト出演していることも注目してもらいたい。
実は恐ろしいことに続編企画もあったりするのだが、今度はどんなバカ騒ぎをやらかすのだろうか…
映画『ガールズ・トリップ』はソフト化されておらず、現在のところ一部の動画配信で観ることしかできない。
ミュージカル・ライブDVD6選
- 第96回アカデミー賞:映画評論家バフィー吉川の最終受賞予想!事実上『オッペンハイマー』のひとり勝ち状態か?!
- インド音楽界の歴史が動いた!22年ぶりのメジャーガールズユニット”W.i.S.H.”誕生!K-POPに次ぐ世界市場を狙う!!
- この映画語らせて!ズバッと評論!!『マダム・ウェブ』始まらないドラマのプロローグを観ているような感覚になるが、若手女優たちが唯一の救い!!
- 【ちょこっとレビュー】地域復興ムービーとして応援したい気持ちを裏切るほど中途半端な主人公像『レディ加賀』
- “コマンド”シリーズでお馴染みのアクション俳優ヴィドゥユト・ジャームワール最新作『CRAKK-JEETEGAA… TOH JIYEGAA』
コメントを書く