ラジオ番組「バフィーの映画な話」Spotifyなどで毎週配信中!!

THE映画紹介『エリザベスタウン』失敗は誰にでもある…なんて言葉が通用しない大失敗をした場合は?

THE映画紹介『エリザベスタウン』失敗は誰にでもある…なんて言葉が通用しない大失敗をした場合は?

THE映画紹介とは?

THE映画紹介とは…劇場公開中には観れなかったもの、公開中に観たんだけれども…レビューする前にリリースされてしまったもの、単純に旧作と言われるものを独自の偏見と趣味嗜好強めに紹介するもの。

アメリカ映画、インド映画、ドイツ映画、アジア映画、アニメ、ドキュメンタリー….なんでもあり!!

今回紹介するのは『エリザベスタウン』

作品情報

『ロード・オブ・ザ・リング』『キングダム・オブ・ヘブン』のオーランド・ブルームが『スパイダーマン』『チアーズ!』のキルスティン・ダンストと共演する青春ドラマ。8年がかりのプロジェクトに失敗して会社を解雇されたドリューは、父の葬儀のために故郷エリザベスタウンに行き自分を取り戻していく。『デッドマン・ウォーキング』『マダム・メドラーおせっかいは幸せの始まり』のオスカー女優スーザン・サランドン、『テキサス・チェーンソー』『記者たち』のジェシカ・ビールらが共演。監督は『あの頃ペニー・レインと』『アロハ』のキャメロン・クロウ。 見出し

『エリザベスタウン』基本情報

この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は MV5BMTcxMDk3Nzc1NF5BMl5BanBnXkFtZTcwMTgzNTgzNw@@._V1_SX1520_CR001520999_AL_-1024x673.jpg です

2005年製作/123分/アメリカ
原題:Elizabethtown

監督: キャメロン・クロウ

出演 : オーランド・ブルーム、キルスティン・ダンスト、スーザン・サランドン、アレック・ボールドウィン、ジュディ・グリアほか

短評

この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は MV5BMTEwMjU1MzIzODZeQTJeQWpwZ15BbWU3MDc1ODU4Mzc@._V1_SY1000_CR0015181000_AL_-1024x675.jpg です

「失敗は成功のもと」「誰にでも失敗がある」なんていう言葉があるが、これらの言葉はある程度のやり直しがきいたり、大したことがない失敗の場合は当てはまる言葉であり、取り返しがつかない、今後の人生が閉ざされる、即死につながることなどの大失敗に関しては、ただの偽善のような言葉でしかなく、皮肉にだって感じられてしまうほどだ。

また、人にとっての失敗に対する概念というのは、様々であり、それをそんな言葉で補えるほど人生は楽ではない。

オーランド・ブルームが演じたドリューは、大手シューズ会社のデザイナーであり、莫大な資金をかけて挑んだプロジェクトで会社の評判を地に落とし、最悪の場合は倒産の危機にも直面するほどの大失敗をしてしまい、常に頭の中では「自殺」という言葉が飛び交うほど。更に追い打ちをかけるよう父親が亡くなってしまう。

ドリューは父に最後の別れを告げるために、故郷のエリザベスタウンに向かう途中で出合うのが、キルスティン・ダンストが演じる客室乗務員のクレア。

この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は MV5BMTU4OTExMTE4NV5BMl5BanBnXkFtZTcwNDc4NTgzNw@@._V1_SX1520_CR001520999_AL_-1024x673.jpg です

このクレアがとてつもない世話焼き。

見方を変えるとウザいキャラクターであるし、付きまとってくるという点ではストーカー気質の持主でもある。更に言えばドリューに声をかけた理由は、あきらからオーランド・ブルームが演じている点からわかる通り、イケメンであったからだろう。

薄汚いおじさんだったら、声をかけたかと言ったら…かけていないはずだ。単純に世話焼きで純真なイメージを保たせたいのであれば、キャスティングの候補に挙がっていたショーン・ウィリアム・スコットにしてほしかった。

しかし、なんだかんだ言っても、どん底のドリューにとっては、彼女の存在は、かけがえのないものとなっていく。

会社で大失敗したことはメディアが報道するまで数日あったため、故郷に帰ると、誰もその事実を知らず、大企業のデザイナーとして故郷のヒーロー扱いというギャップが更にドリューに追い打ちをかけていく。

「もし、この近しい人達が事実を知ったら…」考えただけで憂鬱になる状況であるが、そのことをクレアに打ち明けても、そんなことは気にしない。ドリューにかける言葉にも少しも迷いがないという点から、クレアは本当に性格美人として描かれており、この女性像は何か大きな物を抱えている人、例えば経営者なんかには理想と言っていいだろう。

それでも今後のことを考えると、自殺という選択肢が頭をよぎる中で、クレアと人生を進む道を選ぶ。真の2人の物語はこの映画の後からなのだ。

キルスティン・ダンストは『スパイダーマン』シリーズでは、ブスと言われて大ブーイングを受けた女優ではあるが、彼女は決してブスではない。

こう言うべきだろう…味のある女優であると。

アメリカやイギリスの等身大の女性像としてはあてはまる女優であると思う。実際にアメリカ人やイギリス人はキルスティン・ダンストの様な顔の人が多い。親しみがあるとも言える。

THE映画紹介カテゴリの最新記事