イントロダクション
ストーリー
運命的に出会い恋に落ちたミュージシャンのサマルと令嬢ミラ。深く結び合うものの、二人は別の運命によって引き裂かれて……。
スタッフ・キャスト
監督 : ヤシュ・チョプラ『シャー・ルク・カーンのDDLJラブゲット大作戦』『ヴィールとザーラ』
脚本 : アディティヤ・チョプラ『神が結び合わせた2人』『ベーフィクレー~大胆不敵な二人~』
出演 : シャー・ルク・カーン『恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム』『チェンナイ・エクスプレス 〜愛と勇気のヒーロー参上〜』
アヌシュカ・シャルマ『心 君がくれた歌』『Chakda Xpress』
カトリーナ・カイフ『Sooryavanshi』『チェイス!』
アヌパム・カー『何かが起きている』『ハッピー・ニュー・イヤー』
リシ・カプール『ラジマライス 父の秘密作戦』『スチューデント・オブ・ザ・イヤー 狙え!No.1!!』
ジュリア・スト・ジョン『ヴィクトリア女王 世紀の愛』『名探偵ポワロ』
アンドリュー・ビックネル『チェイス!』『ラストナイト・イン・ソーホー』
アビー・マーフィ『名探偵ピカチュウ』『デイビッド・ブレント: ライフ・オン・ザ・ロード 』
クレジット
撮影:アニール・メータ
音楽 : A・R・ラフマーン
編集 : ナムラータ・ラオ
2013年/インド/カラー/175分
短評
インド映画界の巨匠ヤシュ・チョプラの遺作となった今作。
ヒンディー映画にしては珍しくキリスト教を描いているが、詳しく言及しているというよりかは、ざっくりとした神の設定として取り入れているといったところ。
運命によって出会い、また運命によって引き裂かれた男女と、そこに関わってしまった女性の物語が、3部構成で描かれる。
神に「色黒なインド人じゃなく、白人と結婚したい、どうかインド人とは結ばれない人生にしてください」と、ヒロインのミラが、幼少期に神に願ったことで、インド人サマルと恋に落ちたものの、ふたりが結ばれようとすると、神によって悲劇が起きる。サマルが事故にあったのだ。
一緒にいれば、サマルの命が危ない……ということで、かなり強引であり、突拍子もない設定ではあるが、その運命のいたずらによって引き裂かれるものの、サマルはミラを忘れることができない。ミラも同じように……
サマルはミラを忘れ、神からの仕打ちを避けるためにイギリスを去り、インドで軍人として生きることにする。
メロドラマとして、なかなかベタな展開の物語だが、間に神による悲劇が巻き起こるため、どうなるのかが予想できないのと、そんなふたりの運命に興味をもったドキュメンタリー監督志望のアキラが、サマルと行動を共にするにつれて、アキラもサマルに恋心が芽生えてしまう。
サマルもミラとの思い出に終止符を打ち、アキラに心を許しはじめる。ここで何もなければ、アキラと結ばれたのかもしれないが、アキラの頼みでイギリスに少しだけ訪れた際に、ミラとの距離が近づいたからなのか、神によって再び事故にあってしまうサマル。これに関してはアキラの不注意によるものにも感じられるが……
とにかく神の仕打ちによって、事故にあったサマルに大問題が発生。記憶喪失になってしまい、前回事故にあった10年前以降の記憶が消えてしまった!という、クライマックスでの急展開に驚かされる。
アキラは、ふたりの悲劇的な運命を知っているがゆえに、再会させて、記憶を取り戻させ、できることなら、そのまま成就させてあげたいと願う一方で、自分自身の気持ちのやり場に困ってしまう。
サマルを愛しているがゆえに、徹底して見守る愛を選択するアキラの心情を思うと、かなり切ない物語でもある。
最終的に、あなたならミラかアキラのどっちを選びますか?といった感じになっているため、エンディングは2パターン用意してほしかったところだ。
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