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この映画語らせて!ズバッと評論!!『白頭山大噴火』細かいことは言うな!映画館で観てこその韓国産ディザスター・パニック!!

この映画語らせて!ズバッと評論!!『白頭山大噴火』細かいことは言うな!映画館で観てこその韓国産ディザスター・パニック!!

作品情報

大噴火まで残された時間は、75時間―北朝鮮と中国の国境にある白頭山が突然噴火。さらなる大噴火が起これば、朝鮮半島は間違いなく壊滅する。半島の運命を握るのは、北朝鮮の隠された核兵器とその場所を知る北の工作員。成功率わずか3.48%の半島救出ミッションが始動する!大都市崩壊のスペクタクル、迫りくるタイムリミット、超大国アメリカ、中国の思惑が絡み合うスパイ映画さながらの駆け引きをも盛り込んだ、怒涛のストーリー展開で観る者の目をくぎ付けにする、究極のエンタテインメント超大作『白頭山大噴火』。韓国公開後3週連続1位を達成し、観客動員820万人超えの大ヒットを記録。世界90ヵ国以上で絶賛されたタイムリミット・ディザスターアクションがついに公開!主演には初共演となる『神と共に』のハ・ジョンウと『KCIA 南山の部長たち』のイ・ビョンホン。また、マーベルの最新作『エターナルズ』にも出演するマ・ドンソクや『建築学概論』のペ・スジなど超豪華俳優陣が集結。『彼とわたしの漂流日記』のイ・ヘジュンと『神と共に』シリーズの撮影監督を務めたキム・ビョンソが監督を務めリアリティあるドラマと迫力の映像を実現。制作には『パラサイト 半地下の家族』を始め革新的な技術力で数々の傑作を生みだす、デクスタースタジオが参加し、かつてないブロックバスター・ムービーが2021年夏、日本を席巻する!

『白頭山大噴火』レビュー

ハリウッド映画に多数出演しているイ・ビョンホンと『新感染 ファイナル・エクスプレス』がアメリカでも人気ということでマ・ドンソクもキャスティングされている。『エターナルズ』でハリウッド本格デビューとなるマ・ドンソンではあるが、アメリカでは既に知名度があるという後ろ盾がある状態からも海外市場を意識したことが感じられる。

マ・ドンソクの場合、近年の重圧な肉体派俳優というイメージが強い人は今作てせのキャラクター構造に少し驚くかもしれないが、もともとマ・ドンソクはアメリカでミュージカル俳優として活動していた時期もあり、今作においてアメリカや英語に執着がある設定が、実は本人の経歴とリンクしているというのもおもしろいところだ。

『愛の不時着』『ノンストップ』なども同様で、北と南は、国としては、いがみ合っているが、人間性という点では、実は代わりがないということを描こうしている。

だったら「北を極端に描けばいいじゃないか」という意見もあるかもしれないが、残念ながら海外において北と南の人を見分けるのは不可能、同じアジア人である私たちであっても無理な話だ。

韓国にとって、自分たちのイメージを守るためには、北のフォローをしなければならないという世界に向けたエンタメ業界においては、不思議な関係性が築かれつつある

今作でもイ・ビョンホンが演じているのは北朝鮮の工作員であり、ハ・ジョンウ演じる韓国軍と、共闘と裏切りのリレーを何回か繰り返しながらも、友情と信頼が築かれていく。

繊細な人間ドラマはあまりなく、ツッコミ所もたくさんあるし、核爆弾の使い方はなかなかぶっ飛んだ発想であったが、今作のアメリカ公開時にはポスターなどにも「ディザスター・ブロックバスター」と堂々と書かれており、完全な娯楽大作である。

つまり細かいことを言った方が負けな作品!!

そう思えば、中だるみもディザスター映画にありがちなことだと割り切れるし、Netflix映画の『スペース・ウィスパーズ』のデクスタースタジオによる破壊描写も見応えも抜群である。

私はこれを配給会社からDVDを貸してもらって観たのだが、スクリーンで観るべき映画だし、テレビで観るような映画ではないということからリアル試写にも行きたかったが、タイミングが合わず行けなかった。

それでも、今作が映画館で観てこその映画だということは、痛いほど伝わってきた。

点数 77

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