THE映画紹介とは?
THE映画紹介とは…劇場公開中には観れなかったもの、公開中に観たんだけれども…レビューする前にリリースされてしまったもの、単純に旧作と言われるものを独自の偏見と趣味嗜好強めに紹介するもの。
アメリカ映画、インド映画、ドイツ映画、アジア映画、アニメ、ドキュメンタリー….なんでもあり!!
今回紹介するのは『フォーン・ブース』
作品情報
『タイガーランド』で批評家の絶賛を浴びたジョエル・シュマッカー監督が、同作で注目を集めて今や出演作続々のコリン・ファレルを主演に描く異色サスペンス。自称一流パブリシストのスチュが、公衆電話の受話器を置いた途端にベルの音が。思わず受話器を取ると、正体不明の人物が彼を脅迫、電話ボックスをライフルで銃撃する。いったい誰が何の目的で? 臨場感溢れる撮影はアロノフスキー作常連のマシュー・リバティック。
『フォーン・ブース』基本情報
2003年製作/81分/アメリカ
原題:Phone Booth
監督: 『オペラ座の怪人』ジョエル・シュマッカー
出演 :
『バットマン ビギンズ』『サンキュー、スモーキング』ケイティ・ホームズ
『ザ・センチネル 陰謀の星条旗』『ロストボーイ』キーファー・サザーランドほか
狙撃事件の影響で公開延期に
今作は2000年に撮影が開-*始されたが、メリーランド州とバージニア州で起きた狙撃事件の影響で公開日が延期となり、その後も延期を繰り返して、ようやく2003年4月4日に公開された。
短評
ニューヨークのマンハッタンという大都市を舞台としていながら、ほとんどが電話ボックスのみで展開されるというのは、なんとも皮肉な設定である。
この設定は、脚本家であるラリー・コーエンのアイデアからスタートしたものだった。
携帯電話が普及しつつあったが、まだ誰もが持っているものではなかったし、アメリカもそうだが世界的にiPhoneが登場するまでは、携帯電話の普及は日本と比べると一歩出遅れていた。
ちなみにに日本がカメラ付き携帯が登場した頃は、まだ通話とメールしかできないものが多かったのだ。
そのため電話ボックスを使う人も少なくなかったが、今となっては電話ボックスを探すのが大変なほど。むき出しのタイプは辛うじてあるが、ガラス張りのボックスタイプはなかなか無い。
電話ボックスが舞台というのは、時代的に考えて、本当にギリギリできたものであり、今の時代では難しい設定だ。
コリン・ファレルの演技力によって、観てはいられるが、周りの人物たちの描き方がペラペラな部分は気になってしまう点が多い。
ツッコミ所も多い映画ではあるが、当時としてはスタイリッシュな作品であり、コリン・ファレルがプチブレイクしていた時期でもあるだけに、話題となった作品だった。
一番の問題点は、犯人の声がボイスチェンジャーなどで加工がされていないため、声を聴けばキーファ・サザーランドが犯人だと丸わかりな部分だ。せめてもう少し隠そうとしてほしいものだ。
ジョエル・シュマッカー監督作品
- ネットもSNSも遮断されたインドの全寮制女子高を舞台に、少女たちは”自分”とは何者なのかに葛藤する!!『女子高生は泣かない』
- 第96回アカデミー賞:映画評論家バフィー吉川の最終受賞予想!事実上『オッペンハイマー』のひとり勝ち状態か?!
- インド音楽界の歴史が動いた!22年ぶりのメジャーガールズユニット”W.i.S.H.”誕生!K-POPに次ぐ世界市場を狙う!!
- この映画語らせて!ズバッと評論!!『マダム・ウェブ』始まらないドラマのプロローグを観ているような感覚になるが、若手女優たちが唯一の救い!!
- 【ちょこっとレビュー】地域復興ムービーとして応援したい気持ちを裏切るほど中途半端な主人公像『レディ加賀』
コメントを書く