作品情報
中南米に古くから伝わる怪談「ラ・ヨローナ」を題材に、「死霊館」シリーズのジェームズ・ワン製作で描くホラー。愛する夫に浮気をされ、嫉妬に狂った結果、夫が世界で一番愛する我が子を溺死させてしまった女、ヨローナ。そのことを後悔し、嘆き苦しんだ彼女は自ら川に身を投げた。呪いとなってこの世をさまようヨローナは、子どもたちをさらっていく。1970年代のロサンゼルス。ソーシャルワーカーのアンナは子どもたちが危険にさらされているという、ある母親からの助けを無視してしまうが、それは泣き声を聞いた子どもが必ず連れ去られてしまうヨローナの呪いだった。そして、ヨローナが次のターゲットとして狙いを定めたのは、アンナの2人の子どもたちだった。『グリーンブック』『アベンジャーズ エンドゲーム』のリンダ・カーデリーニがアンナ役を演じる。監督は「死霊館」第3弾でメガホンをとる新鋭マイケル・チャベス。
『ラ・ヨローナ~泣く女~』レビュー
広がる『死霊館』ユニバース
ジェームズ・ワンが製作してきた「死霊館」シリーズに新たな悪霊が加わったのがラ・ヨローナだ。ラ・ヨローナとは「泣く女」という意味で中南米に伝わる怪談話が元となっている。
そこをチョイスしてきたか!!って言いたくなるし、あらゆる国の怪談話使えてしまうという点から、何でも「死霊館」ユニバースに加えてしまえそうだ。
『アナベル 死霊館の人形』に登場したペレス神父が今作にも登場し、アナベルについて少し語るシーンも盛り込まれている。
時系列としては、2019年に公開される『アナベル 死霊博物館』と2016年に公開された『死霊館 エンフィールド事件』の間位置している。
ついには『チャイルド・プレイ』とクロスオーバーさせて、チャッキーもユニバースに加えるという噂まであるほど。まだまだ「死霊館」ユニバースは拡大していきそうだ
今後も登場するか?新戦闘キャラ・ラファエル
ヨローナから逃げるため、相談しに行ったのが「死霊館」シリーズに加わった新戦闘キャラ・ラファエル。
ヨローナに詳しく、独自に研究しているが、実際に対決したことはなく、少し胡散臭い部分もあるが、やるときはやってくれるという心強いキャラ。
ラファエルの登場によって、一方的にやられるだけだった状態から悪霊とのバトル要素が盛り込まれることになり、後半は少し毛色の違う作品となる。
ヨローナ自体も不死身でどうしようもないいう存在ではなく、聖水や悪魔祓いグッズがしっかり効いてくれたりして、「どう逃げる」から「どう倒す」という感覚に変わるのはこのラファエルというキャラがいたからこそだろう。
ヨローナは最終的に消滅したのかどうかもわからないだけに、もし再びヨローナを登場させることがあれば、ラファエルは欠かせない存在となるのではないだろうか。
スクービー・ドゥーが映るのはお遊びなのか?
あなたは気づいただろうか、子供たちが何気なく見ていたアニメが『スクービー・ドゥー』だったということに!!
『スクービー・ドゥー』と言えばリンダ・カーデリーニが2002年に公開された実写版『スクービー・ドゥー』にヴェルマ役として出演していた。
そのことへのお遊び要素なのだろうか。『シャザム!』にアナベル人形を出すほどだからホラーだからと言ってもユーモア要素も盛り込まれている。
ジェームズ・ワンが『スクービー・ドゥー』を製作したらおもしろそうな気がするのは私だけだろうか。
プチブレイク中?リンダ・カーデリーニ
最近、よく顔を見るようになったリンダ・カーデリーニ。
2018年には『グリーンブック』『ハンターキラー』『シンプル・フエイバー』、2019年には『アベンジャーズ エンドゲーム』『ラ・ヨローナ~泣く女~』『Fonzo』と多くの話題作に顔を見せる。
リンダ・カーデリーニと言えば、ドラマシリーズ『ER緊急救命室』のサマンサ役として知られており、最近では『アベンジャーズ』シリーズにおいてはホークアイことクリント・バートンの妻ローラやNetflix配信ドラマ『BLOODLINE ブラッドライン』のメグ役として知られている。
正統派の妻キャラかと思えば 『シンプル・フェイバー』 では、ちょっとサイケデリックな役を演じるなど、役の幅が広い名女優になりつつある。
点数 72点
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