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この映画語らせて!ズバッと評論!!『モータルコンバット』ゲームオタクたちによって本格リブート!次回は版権キャラも出るか?!

この映画語らせて!ズバッと評論!!『モータルコンバット』ゲームオタクたちによって本格リブート!次回は版権キャラも出るか?!

作品情報

社会現象を巻き起こし、世界で最も売れた格闘ゲームの一つ「モータルコンバット」。激しすぎるバトルと相手にトドメを刺すシリーズ定番描写である“フェイタリティ”の残虐さを理由に、日本では現在未発売となっているゲームシリーズが、唯一無二のデスバトルアクション映画として、ついに日本上陸!ゲームの枠をぶっ壊し、マーシャルアーツ映画の歴史に名を刻む、一瞬足りとも目が離せない、2021年最注目の“超攻撃型衝撃作、それが映画「モータルコンバット」だ。胸にドラゴンの形をしたアザを持つ総合格闘技の選手<コール>は自らの生い立ちを知らぬまま金のために戦う日々を送っていたが、ある日、魔界の皇帝が<コール>を倒すために放った最強の刺客<サブ・ ゼロ>に命を狙われる。<コール>は家族の危険を察知し、特殊部隊少佐<ジャックス>と女性戦士< ソニア>と合流。地球の守護者<ライデン>の寺院を訪れる。そこで太古より繰り広げられてきた世界
の命運を懸けた格闘トーナメント“モータルコンバット”の存在と、自らが魔界の敵たちと戦うために選ばれた戦士であることを知る。コールは新たな仲間たちとともに、自らの秘められた力を解放し、家族、そして世界を救うことが出来るのか?

『モータルコンバット』レビュー

『モータルコンバット』といえば、『ストリート・ファイター』や『鉄拳』『キング・オブ・ファイターズ』などに並ぶ、世界で有名な格闘ゲームであり、1995年には『バイオハザード』『モンスター・ハンター』で知られるポール・W・S・アンダーソンが映画化し、続編やテレビシリーズなども製作されてきたが、近年は製作されていなかった。

アジア人のステレオタイプなイメージをそのまま反映したようなキャラクター描写が時代に合わないようにも感じられるかもしれないし、差別描写によってドクター・スースの絵本が6作品が出版停止になったのが記憶に新しいだけに、デリケートな部分なのかもしれないが、今作では、あえてそこを現代風にポリコレ意識で崩さずに、あくまで原作ゲームのテイストを忠実に再現している。浅野忠信が傘をかぶって登場したことには感動しかない。

これを差別表現などと騒ぐのはやめてもらいたい!!

格闘ゲームというのは、ゲーム自体がシンプルなストーリーなだけに、今作においてもストーリーはいたってシンプル。とにかくバトルの連続であって、正に格闘ゲームをそのまま実写版にしたような作品である。

主人公はオリジナル・キャラクターであったり、細かい設定は変えられてはいるものの、全体を通してゲームへのリスペクトが伝わってくる。

監督を務めたサイモン・マッコイドは、今作が長編監督デビュー作となるが、実はドクター・ペッパーやサムスン、日産などの大手企業のCMディレクターという異例の経歴だけに、ビジュアル的なセンスは抜群に感じられるのと同時に脚本として参加しているグレッグ・ルッソがその手助けをしている。

グレッグ・ルッソは次回作に『バイオハザード』のリブートや『スペースインベーター』『セインツ・ロウ』といったゲームの映画化企画を多く抱えていて、すでに「ゲームを映画化するならこの人!」というイメージが定着しつつあるのだ。

そしてモータルコンバットといえば、他の格闘ゲームとの圧倒的な差別化としてある概念の「フェタニティ」である。「フェタニティ」というのは、簡単に言うとトドメを刺す際の残酷描写を示しており、今作でも「フェタニティ」は健在である。

「フェタニティ」と同じく、近年「モータルコンバット」が話題の的となっているのは、版権キャラクターの登場である。『エルム街の悪夢』のフレディや『13日の金曜日』のジェイソン、ランボーやターミネーター、ロボコップまでも登場する夢のゲームにもなりつつある。

残念ながら今作においては1作目であり、世界観を構築するためということもあって、版権キャラクターは登場しないが、考えてみてもらいたい…現在は「ワーナー・ブラザーズ・インタラクティブ・エンターテイメント」がゲーム自体の版権をもっており、映画もゲームもワーナーで統一されている。『レディ・プレイヤー1』や『スペース・プレイヤーズ』を観てもわかる通り、ワーナーというのは、版権キャラクターに強い環境であるのだ。

サブ・ゼロを演じているジョー・タスリムがすでに4作品への出演契約を行っていることも発覚していたり、今作のラストでもゲームでは有名なあるキャラクターの存在を匂わせている。

ユニバースが拡大していくにあたって、版権キャラクターが登場する可能性も考えられるような、自由度の高い世界観設定も魅力的であるし、ある種のワーナーイベント映画という位置づけにしてもおもしろいかもしれない。

あと…ちなみに私のコメントが公式ホームページに載っています!!

CREDIT

[キャスト] [CAST]
ルイス・タン(コール・ヤング) LEWIS TAN (Cole Young)
真田広之(ハサシ・ハンゾウ/スコーピオン) HIROYUKI SANADA (Hanzo Hasashi / Scorpion)
浅野忠信(ライデン) TADANOBU ASANO (Lord Raiden)
ジョー・タスリム(ビ・ハン/サブ・ゼロ) JOE TASLIM (Bi-Han / Sub-Zero)

[スタッフ] [STAFF]
サイモン・マッコイド(監督/製作) SIMON McQUOID (Director/Producer)
ジェイムズ・ワン(製作) JAMES WAN (Producer)
トッド・ガーナー(製作) TODD GARNER (Producer)
E・ベネット・ウォルシュ(製作) E. BENNETT WALSH (Producer)
ベンジャミン・ウォルフィッシュ(音楽) BENJAMIN WALLFISCH (Composer)

2021 年 アメリカ映画/2021 年 日本公開作品/原題:MORTAL KOMBAT
上映時間:110 分/スコープサイズ/2D /IMAX 2D /5.1ch リニア PCM+ドルビーサラウンド 7.1(一部劇場にて)
字幕:松崎広幸/映倫区分:R15+/配給:ワーナー・ブラザース映画

点数 80

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