原作無視のトンデモ設定
コミック版のゆるいアットホームな物語ではなく、いきなり人が死ぬところからはじまるという衝撃の展開。
何も知らないで観るとまさかこのドラマのベースがコミックの『アーチーズ』ということに驚くだろう。
アーチーズは日本でも昔アニメが放送されていたり、ドラマだと『the O.C.』のセスとサマーの関係をつないだコミックとしてとりあげられていたりと名前だけは知っている人もいると思うけど、このドラマのようなコミックでは全くないことをまず言っておこう。
人が死んだり、トラブルが頻繁に発生するという呪われているとしか思うことができないリバーデイルを舞台にテーンエイジャーの恋愛や葛藤をベースとしながらも、親世代の秘密や過去の負の遺産が絶妙に絡み合う。
シーズン2では人が死に過ぎるという批判を受けて、保安官が辞めさせられるエピソードもあったりと、視聴者の疑問点や腑に落ちない点はなんとなく回答してくれている。
コミックでは海外ドラマgleeとコラボしたりプレデターやパニッシャーと対決したりと冒険的な企画をやってきたものの、今回の120度毛色の違うアレンジに関しては原作ファンはどんな心境だろう。最近ではドラマの影響でアーチーの世界観も大人向けのシリーズも展開されている。
キャラクター・リイマジン
コミックでは赤毛でそばかすの不器用なおっちょこちょいのアーチーがこの作品では音楽の先生と性的関係にあったりと1話からいきなりドロドロでダークリーな世界観が全開となっている。ちなみにアーチーと関係をもつグランディ先生と言えばコミックでは白髪の結構なお婆さん先生。
ドラマ版のグランディ先生は↑ちなみにシーズン1の数話で姿を消した後、シーズン2に再登場するが殺されてしまうという悲劇のキャラクターにされている。
逆にここまでアレンジがされていると気持ちがいい!!別ものとして観てもいいんだけど、原作キャラクターのアレンジを見るのもおもしろいところでもある。
ジャグヘッドはさすがにコミックみたいな王冠は付けてはいないものの、王冠っぽいニット帽を着用している。もはやこのニット帽が原作との唯一のつながりかもしれない。
2話のラストではアーチー、ベティ、ジャグヘッド、ヴェロニカの4人がダイナーでお茶をするシーンはコミックのよくある風景の対照的シーンは印象的。
プッシーキャッツが大活躍
アーチーズと言えば先にレイチェル・リー・クック主演、タラ・リード、ロザリオ・ドーソンで映画化されたスピンオフ『プッシーキャッツ』があるが、そのキャラクターであるジョージー&プッシーキャッツもこの作品に登場する。その中でもなかなかエピソードに絡んでくる設定で1話の序盤からすでに登場しているという立派なメインキャラクター。
ちなみにドラマ『リバーデイル』からは初のスピンオフとなるテレビ映画『ケイティ・キーン』はどうやらミュージカルということもあり、主人公ケイティ役より先にジョージーの参加が決定した。
ただ驚いたのは名前がジョシー&プッシーキャッツということよりもこの作品で言うとジョシー含めメンバー全員が黒人の設定になっていること。その意味としては今後、彼女たちを通して人種差別にも触れるのかと思ったが、シーズン3までで人種問題に触れるエピソードはない。
シーズン2にはミュージカル・エピソード
プッシーキャッツの登場シーンが意外にも多く、アーチーも作詞・作曲していたりと音楽要素があっただけに、シーズン2の18話でついにミュージカル・エピソードが放送された。
内容は映画『キャリー』を元にした「キャリー・ザ・ミュージカル」を学校で公演することになるという建前上、みんなが歌い出すという設定としたものに。
というのも脚本のロベルト・アギーレ=サカサ はgleeも担当しており、2013年のリメイク版「キャリー」も手掛けただけに、ミュージカル・エピソードはお手の物!!
このミュージカル・エピソードでは主役であるはずのメインの4人よりもシェリルの美声を披露する場として使われるている様にもみられる。
↑のマデライン・ペッチが演じるシェリルはこのドラマ裏主人公。ちなみに当初はベティ役でオーディションを受けていた。
オシャレないじわるキャラやスクールカースト上部に位置するキャラクターの様に描きながらも、実は友情を大切にして、いざというときには立ち上がってくれるいいやつ。シーズン2ではシーズン2の最大の敵で殺人鬼のブラック・フットに襲撃されるが、アーチェリーの経験から家にたまたま弓矢があり、赤いフードをかぶって弓矢で肩を打ち抜くというスーパーヒロインの様な行動をする。
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