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この映画語らせて!ズバッと評論!!『トランスフォーマー/ビースト覚醒』いきなりユニクロン登場の”ビーストウォーズ”雑扱い作品!!

この映画語らせて!ズバッと評論!!『トランスフォーマー/ビースト覚醒』いきなりユニクロン登場の”ビーストウォーズ”雑扱い作品!!

作品情報

舞台はオプティマスプライム率いるトランスフォーマー達が地球に来て間もない「1994年」。今作で初登場となるゴリラの姿をしたトランスフォーマーのオプティマスプライマルは何百年もの間、地球に身を潜めていたが、「ついに奴らに見つかった」と巨大な影が空を覆う。あらゆる星を丸呑みにして食べ尽くす、規格外サイズの最強・最悪の敵「ユニクロン」が地球を次の標的に動き出していたのだ。危機に立ち向かうべく、プライムは仲間を集結させるが、ポルシェから変形するトランスフォーマーのミラージュに車中に閉じ込められ、意図せず戦いに巻き込まれた青年ノア(アンソニー・ラモス)に対し、オプティマスプライムは地球や人間に不信感を持っている様子。未だ信頼関係を築けない両者の前に、ハヤブサの姿をしたビースト型トランスフォーマーのエアレイザーが現れ、共闘を促す。ユニクロン襲来で地球消滅が迫る中、ついにファン待望のハヤブサ、チーター、サイなどの動物から変形するビースト型トランスフォーマー達が躍動した姿を見せ、いよいよ最終決戦の火蓋が切って落とされる。果たして、惑星サイズの強大な敵に人類とオートボットはどのように立ち向かうのか。何度でも繰り返し観たくなる変形シーン、山道での迫力満点のトランスフォーム・カーアクション、空中で回転しながら周囲を一斉射撃するアニメさながらのバンブルビーのアクション、そして遂に勢ぞろいしたプライムたちとビーストが、迫りくる敵に一緒に立ち向かうシリーズ史上最大!胸熱の決戦に期待が高まる!

『トランスフォーマー/ビースト覚醒』レビュー

完成披露試写でIMAX3Dの字幕版を観て、配給会社からチケットをもらって吹替え版をもう一度、ちなみにチケットがもう一枚あって、どこかで観に行く予定ではるが……そんなに回数を観たい作品だとは思えなかった。

実写映画の「トランスフォーマー」シリーズがスタートした当初から、「ビーストウォーズ」をどこかのタイミングでやってほしいと思っていたファンは多いはずで、リアルな動物がメカに変形するグロテスクさを期待していた人もいたのではないだろうか。

しかし今作では、初めからビジュアルが動物とメカのミックス要素が強く、拍子抜けしてしまった。

オプティマスやバンブルビーといった、従来シリーズのキャラクターは、あくまでサブに周り、「ビーストウォーズ」のストーリーを掘り下げるものかと思いきや、その逆になってしまっているし、いきなりユニクロンというのも今後に続く期待値を下げられてしまっている。

ユニクロンといえば、例えばアニメシリーズの「ビーストウォーズ 超生命体トランスフォーマー」もそうだし、Netflixで配信された「トランスフォーマー:ウォー・フォー・サイバトロン・トリロジー」もそうだが、敵味方関係なく協力して宇宙規模の脅威と立ち向かうという流れを観たいわけだが、今作にはユニクロンの手下とされるテラーコンは登場するものの、プレダコンズが登場しない。倒した相手のエンブレム収集が趣味のスカージの肩部分にエンブレムは確認できるが、キャラクターは登場しない。

マクシマルのキャラクターもオプティマスプライマル(コンボイ)、チーター(チータス)、ライノックス、エアレイザー(エアラザー)の4体だけで、ライノックスにいたってはセリフが全くないのだが、なぜそういう仕様なのかがわからない。チーターも吹替え版では、「ビーストウォーズ 超生命体トランスフォーマー」を意識した「~じゃん」っていう多少のセリフが加えられているが、かなり少ないし、遠慮がちに感じてしまう。

ストーリーが崩れないようにキャラクターを少なくしたらしいが、この数量のキャラクターであっても扱いきれているとは思えないだけに、従来通りの何が起きているかわからないほどのガチャガチャアクション娯楽映画で良かったのではないだろうか。

これは映画版「トランスフォーマー」シリーズの全部に言えることだが、変形シーンをちゃんと見せてくれないという問題があって、ガチャガチャした内容であってもいいが、クライマックスの変形シーンぐらいは、アニメシリーズのように1体1体丁寧に見せてもいいのではないだろうか。

チーターやライノックスの変身後の姿がよくわからないし、エアレイザーは変身すらしないという残念な結果になってしまった。

「ビーストウォーズ」を扱う1作目は、シンプルにマクシマルとプレダコンズのバトルを中心として、あくまでサブサブ程度にオートボットのキャラクターを出す程度で良かったというのに、初登場でいきなり隅に追いやられている感じがして、「ビーストウォーズ」を映画化する意味も薄れてしまった。

以前『G.I.ジョー:漆黒のスネークアイズ』の際にも紹介した通り、ハズブロ・ユニバースというのを企画していて、ほかにも「ミクロマン」や「ROM」などのハズブロ玩具シリーズの世界観を繋げるという企画があるのだが、第一弾といわれていた『G.I.ジョー:漆黒のスネークアイズ』がそれをしなかったため、今作で「G.I.ジョー」をチラつかされても一方通行のような感じがしてならないが、一応繋げる意志はあるのだろうか…….

それよりも「ビーストウォーズ」をちゃんと描いてもらいたい。

点数 80

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