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この映画語らせて!ズバッと評論!!『ストーリー・オブ・マイ・ワイフ』出会って0日で結婚した男女の成れの果てを描く……。

この映画語らせて!ズバッと評論!!『ストーリー・オブ・マイ・ワイフ』出会って0日で結婚した男女の成れの果てを描く……。

作品情報

1920年のマルタ共和国。船長のヤコブ(ハイス・ナバー)は、カフェに最初に入ってきた女性と結婚するという賭けを友人とする。そこにリジー(レア・セドゥ)という美しい女性が入ってくる。ヤコブは初対面のリジーに結婚を申し込む。その週末、二人だけの結婚の儀式を行う。幸せなひと時を過ごしていたが、
リジーの友人デダン(ルイ・ガレル)の登場によりヤコブは二人の仲を怪しみ嫉妬を覚えるようになる…。

『ストーリー・オブ・マイ・ワイフ』レビュー

友人との賭けでカフェに最初に入ってきた女性に結婚を申し込んだところ、まさかの承諾。実際に結婚することになる。

しかし、互いのことを何も知らない2人の間には、愛など存在していないはずだったが、結婚生活を続ける間に、奇妙な関係性が芽生えていく。

互いが知らない関係性に快感を覚えながらも友人という男の登場に嫉妬し、探り合う。そもそも偽りの関係のまま、ゲームのような関係を楽しんでいたのか、本気で好きになっていたが、互いを疑うことで心が離れてしまったのか、それも謎に包まれており、レア・セドゥ演じるリジーの心情が終始読めない。

そういった点において、レア・セドゥのミステリアスな魅力が十分に活かされており、何を考えているのか油断ならない。

純愛なのか、詐欺なのか、それとも……。

確かなものが何もない中でも、時に無性に求め合う関係性。

またそれも愛なのか、単なる本能や欲なのか、慰め合うためだけの見せかけの行為なのかもわからず、時折みせるリジーの涙も、どういった意味なのか。様々な解釈の余地を散りばめているだけに、全てが謎に包まれた作品。

しかし、それこそが今作の最大の魅力である。約3時間もあって、さすがにそんなに長くする必要性は感じられないが、レア・セドゥだからこそ成り立つような作品であることは間違いない。

点数 77

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