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この映画語らせて!ズバッと評論!!『タヌキ社長』三分の一がレインボーのコント?!信じられない尺の使い方!!

この映画語らせて!ズバッと評論!!『タヌキ社長』三分の一がレインボーのコント?!信じられない尺の使い方!!

作品情報

1986年、ウクライナ/ソビエト連邦のプリピャチ。若き消防士アレクセイが、10年前に別れた元恋人オリガと久しぶりの再会を果たす。この町の美容院で働くオリガは、女手ひとつで10歳の息子を育てていた。その父親が自分だと察したアレクセイは、今も愛しているオリガとともに新たな人生を踏み出すことを夢見て、消防署へ勤務地の移動を申し出る。ところがアレクセイの送別会が催された翌日の4月26日未明、チェルノブイリ原子力発電所で爆発事故が発生した。明け方、アレクセイは現場に向かう途中で、凄まじい黒煙と青白い炎が立ちのぼる光景を目撃。まもなく発電所に到着すると、通常の防火服を着たまま消火作業にあたる大勢の消防士たちが放射性の火傷を負い、あちこちで嘔吐していた……。

『タヌキ社長』レビュー

おバカな映画ばかりを撮り続ける河崎実の最新作にして、『コアラ課長』『かにゴールキーパー』などの”不条理動物シリーズ”が復活。

10分ぐらいのコントとしてはいいかもしれないが、毎回出オチのようなキャラを映画尺で映像化することは尊敬に値すると言えるほど。

毎度のことながら、出オチ感漂うタヌキ社長。その間をもたせているのは、河崎作品初出演となる、お笑い芸人のレインボー。ちなみに池田直人はコントと同じ女性キャラクターとして登場している。

レインボーのコントが、全体の三分の一以上あって、その中で河崎実の出世作「電エース」に触れるなど、やりたい放題状態。

あげくの果ては主演のシンガーソングライターの町あかりによるライブシーンなども盛り込まれ、タヌキ社長が何かしていたことよりも、周りのキャラクターが自由に動き回っている印象が強い。

だからといって酷い作品かというと、意外とそうでもなくて、物語自体は王道的。

そこにシュールすぎるギャグと、やたら尺を使った芸人コントが入り混じっていることからも、「河崎実劇場」として、アングラお笑い番組のような感覚で観ると丁度よく感じるかもしれない。

『ヅラ刑事』のモト冬樹や『ロバマン』の吉田照美など、河崎作品の常連も出演するなど、腐れ縁感満載。

河崎実作品に付き合ってきている人は、今回も付き合ってあげてほしい……

点数 70

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