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この映画語らせて!ズバッと評論!!『モガディシュ 脱出までの14日間』極限の状況下、南北で協力し脱出せよ!!

この映画語らせて!ズバッと評論!!『モガディシュ 脱出までの14日間』極限の状況下、南北で協力し脱出せよ!!

作品情報

1990年、ソウル五輪で大成功を収め勢いづく韓国政府は国連への加盟を目指し、多数の投票権を持つアフリカ諸国へのロビー活動に励んでいた。ソマリアの首都モガディシュで韓国大使を務めるハン(キム・ユンソク)は、現地政府の上層部に何とか取り入ろうとしている。一方、韓国より20年も早くアフリカ諸国との外交を始めていた北朝鮮のリム大使(ホ・ジュノ)も国連加盟のために奔走し、両国間の妨害工作や情報操作はエスカレートしていく。そんな中、ソマリアの現政権に不満を持つ反乱軍による内戦が激化。暴徒に大使館を追われた北朝鮮のリム大使は、絶対に相容れない韓国大使館に助けを求める決意をする。果たして、ハン大使は彼らを受け入れるのか、全員で生きて脱出することができるのか、そしてその方法は……?

『モガディシュ 脱出までの14日間』レビュー

5月に試写で観た作品が、今の紹介となってしまった…….。

以前、日刊サイゾーの「韓国映画の”今”特集」の記事を書いたときにも少し触れた作品だが、世界的ヒットを記録した作品であり、今のトレンドともいうべきか、南北の協力戦を描いた作品だ。

『天軍』や『トンマッコルへようこそ』などもそうだが、南北の人々が苦難を乗り越えるために協力する作品というのは。多く制作されてきた。しかし、近年の場合はそこにグローバル化も加わっているということは、日刊サイゾーの記事にも書いたし、『スティール・レイン』や『白頭山噴火』評の中でも触れていて、重複になる部分も多いため、今回はあえてそこの詳しい説明は避けておこう。

今作も南北の協力戦が鍵になってくる作品ではあるし、1990年のソマリア内戦を背景とした社会派な作品ではあるが、基本的にエンターテイメント作品である。

極限の状況から、犠牲を出さずに脱出するスリリングな展開の数々。いがみ合いながらも、かつては同じ国民であった、何より同じ人間であるということを噛みしめながらも、互いに素直になれない、その背景には国があるから……といった、よくある人間ドラマが展開されるものの、今作が圧倒的に違う点は、クライマックスのカーチェイスシーン。

正に韓国版『マッドマックス 怒りのデス・ロード』といったところ。というか意識しているはずだ。

時代背景としては知っておくに越したことはないが、政治的な駆け引きはほとんど描かれていないため、全く知らなくても問題ない。

エンターテイメントして極限の状況下でのカーチェイスを楽しむ作品だ。

点数 80

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