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『バフィー 〜恋する十字架〜』『吸血キラー/聖少女バフィー』徹底解説:S3-18「声が聞こえる距離」

バフィー恋する十字架とは?

今となっては『アベンジャーズ』や『ジャスティス・リーグ』などといったメジャー大作の監督というイメージが強いジョス・ウェドンの出世作であり、その後のクリエイターたちに大きな影響を与え続けた伝説的海外ドラマ『 バフィー~恋する十字架~ 』

VHSでは『ナイトフォール』として全3巻の編集版がリリースされ、金曜ロードショーで地上波放送された後、続編のリリースはされずCSのFOXチャンネルで放送されていた。

FOXがDVDをリリースする際に付けられたタイトルは『吸血キラー/聖少女バフィー』であったが、特に人気を博したシーズン3以降は日本ではリリースされなかった。

商品化やゲーム化もされており、日本でもXboxのソフトが英語版のままという異例のスタイルで発売されるなど、多くのファンを抱えていた。

シーズン7とスピンオフの『エンジェル』が制作され、最終回後アニメシリーズして存続するはずだったが、直前でキャンセルとなる。シーズン3から登場する新キャラクターのフェイスを主人公としてドラマ『フェイス』の企画もあったが、エリーザ・ドゥシュクが『トゥルー・コーリング』への出演を選択したことで、企画はボツになった。

その後も映画化企画や黒人女性を主人公としてリブートする企画なども浮上するものの、映像化は実現に至っていなかったが、コミックシリーズとしても現在も続いている。そんな『バフィー~恋する十字架~』がDisney+にSTARが融合したタイミングで配信開始!!

さすがオタククリエイターのジョス・ウェドンということもあって、かなりの量の小ネタが満載だったり、この頃は無名だったのに、今では映画スターになった俳優たちなどを紹介しながら、作品自体、エピソード自体の魅力も伝えていこう!という企画からスタートした新コーナー!

またネタを拾うために、ストーリーに沿った解説はしているが、観なくても済むようには書いていないため、細かい展開を省いている場合もあるのでご了承を!

1日1話ごと、17時に更新!!

シーズン3のメインキャスト

バフィー・アン・サマーズ役:サラ・ミシェル・ゲラー『スクリーム2』『スクービー・ドゥー

ウィロー・ローゼンバーグ役:アリソン・ハニガン『花嫁はエイリアン』『アメリカン・パイ』

ルパート・ジャイルズ役:アンソニー・スチュワート・ヘッド『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』『ゴーストライダー2』

ザンダー・ハリス役:ニコラス・ブレンドン 『サイコ・ビーチ・パーティ』『ニューヨーカーに変身する方法』

コーディリア・チェイス役:カリスマ・カーペンター『エクスペンダブルズ』『ホーンテッド・スクール』

ダニエル・オズボーン(オズ)役:セス・グリーンプッシーキャッツ』『オースティン・パワーズ ゴールドメンバー

フェイス役:エリーザ・ドゥシュククライモリ』『チアーズ!

ウェスリー・ウィンダム・プライス役: アレクシス・デニソフ『アベンジャーズ』『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』

ウェルキンス市長:ハリー・グローナー『アバウト・シュミット』『ダンス・ウィズ・ミー』

エンジェル役:デヴィッド・ボレナーズ『SEAL Team/シール・チーム』『バレンタイン』

スパイク役:ジェームズ・マースターズ『ファイナル・デッド ダーク・ウォッチャー』『DRAGONBALL EVOLUTION』

ジョイス・サマーズ(バフィーの母):クリスティン・サザーランド『ミクロキッズ』

S3-18『声が聞こえる距離』

シーズン3第18話「声が聞こえる距離」では、冒頭でバフィーは2匹の口の無いモンスターと対決することになる。

1匹を倒すが、その死体から何かがバフィーに伝染する。バフィーはそれ以来、体がかゆいことをジャイルズに伝えると、ジャイルズが本からモンスターの特徴が移ることを見つけ出す。モンスターの名前は”モンスター”としか言われていないため、不明なままだ。

バフィーは、モンスターのテレパシー能力が移り、心が読めるようになる。便利な能力を手に入れたと思い、友達の考えていることや授業で先生の考えを読んで楽しんでいた。エンジェルが前話で、お芝居とはいえ、フェイスとキスしていたところを目撃して、距離を感じていたため、本当はどう思っているのか、エンジェルの考えを読み取ろうとする。

しかし、その能力はバンパイアには効かないことがわかり、口頭で直接訪ねて、ほだかまりは解消される。この時点でエンジェルが243歳になっていることもわかる。

バフィーは、周りの声が聞こえすぎて精神的に錯乱状態になる中で、学校のカフェテリアで「明日の昼に皆殺しだ」という声を聞いて、気絶してしまう。

ウィローたちは協力して、その犯人を犯行前に見つけ出そうとするが、バフィーは能力に悩まされて、とりあえず家に帰ることにする。

ウィローたちがカフェテリアにいた生徒たちをリスト化している際に、コーディリアが、銃乱射について「アメリカの高校でそんなことは起きない」と言った後に、オズが「最近では流行だ」というセリフがある。

この脚本自体は、コロンバイン高校銃乱射事件よりも前に書かれたものだったが、皮肉なことに事件とリンクしたような内容となってしまったのだ。

一方、家のベッドで寝ていたバフィーだが、ジョイスがよそよそしいことに違和感を感じる。そこでジョイスとジャイルズがシーズン3第6話「バンドのためのチョコバー」の際に、パトカーの上でセックスしたことが判明する。なんなく2人の間には、わだかまりがある感じをにおわせていたものの、ここで確信的なことが判明したのだ。

ウィローたちは、生徒に尋問していくが、そこでラリー(ラリー・バグビー)はゲイであることを既にカミングアウトしたことがわかる。ラリーはシーズン2第15話「狼立ちの夜」でゲイであることをザンダーにカミングアウトしてから、ずっとザンダーをゲイだと勘違いしたままになっている。

ジョナサン(ダニー・ストロング)も尋問されるが、ジョナサンが尋問されるのは、シーズン2第20話『魚の逆襲』以来、これが2回目だ。

ジャイルズがモンスターの心臓を飲ませることで能力を消す方法を見つけ、それをエンジェルが手に入れる。

学校新聞を書いているゲイリーが怪しいと思ったウィローたちは、ゲイリーを訪ねるが、そこでジョナサンの書いた手紙を見つけ、ジョナサンが犯人であると確信する。

能力が消えて、精神的にも回復したバフィーも加わり、ジョナサンを探し、時計塔にいるところを見つける。今まで観てきた人は、サニーデール高校に時計塔があったことを初めて知ることになるかもしれないが、それもそのはずで、今まで時計塔はなかったが、このエピソード用に建設されたのだ。

バフィーはジョナサンを説得し、銃を取り上げるが、ジョナサンがしようとしていたのは自殺であって、銃乱射ではなかった。

ザンダーは、カフェテリアでゼリーをつまみ食いしようした際に、料理を作っていた女性がシチューに”ねこいらず”を入れている現場を見てしまう。皆殺しにしようとしていたのは、カフェテリアにいた女性だったのだ。

包丁で襲いかかってくるが、バフィーの回し蹴りをくらって気絶する。

犯人ではなかったものの、自分の存在感の無さを理由に自殺をしようとしたジョナサンは、ドラマを通して視聴者がジョナサンに感じていた印象をそのまま反映させたメタ的なものとなっていたのだ。

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