インド音楽を聴くにも入口がわからない。日本は南インド映画ファンが多く、音楽性も古典に偏っていて、新たな発見やリアルな音楽シーンが伝わり辛い環境となっている……。
ということで、1日1曲、様々な言語、様々なジャンルから、インドの歌を1曲紹介しています。
今回紹介するのは「Dhong」
アーティストは、リアラン。
東インドのコルカタとバングラデシュの共通言語として存在する言語がベンガル語。そのためベンガル語圏内ではコルカタとバングラデシュを跨いで活躍しているアーティストも多く、どちらの国のアーティストなのかというあやふやな部分も多かったりする。
ベンガル語のフィメールラッパーとして、若い世代を中心に人気となっているのがKDivaであり、このサイトや「アフター6ジャンクション」のなかでも紹介してきた(KDivaを日本で取り上げているのは私ぐらい……)が、 そんなKDivaをはじめとするベンガル語のフィメールラッパーで結成された「イーストサイド・クィーンズ」のメンバーでもあるリアランだが、実はインド舞踊のカタックダンサーという一面も。
ヒップホップを中心とする音楽レーベル、ジンガタ・ミュージックからのデビュー曲「Dhong」は、2019年頃からインディーズ業界でポップスとヒップホップの間で揺らいでいたリアランにとってのラッパーとして生きることへの決意でもあり、本格デビュー曲となっている。
ヒンディー語やタミル語もフィメールラッパーは多いが、音楽業界のトレンドもあってか、R&Bやポップス、もしくは「Royal Stag Boombox」のようなボリウッド・サウンドとのフュージョンが多い印象もあるのだが、ベンガル語圏のラッパーたちは”がっつりラップ”というイメージが強く、コアなインディア・ラップを求めるとベンガル語圏に行き着くという流れが出来上がっているのもおもしろい。
そしておかわりのもう1曲は、同じジンガタ・ミュージックに所属するラッパーでもあるクリティカル・マフムードとコラボした2021年の楽曲「One Shot」
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