8月11日に50周年を迎えたヒップホップだが、この先5年と言わず、2,3年で圧倒的ヒップホップ業界において存在感を放つであろう国は、間違いなくインドだ。
大手コングロマリッドであるヴァイアコムグループ(パラマウントの親会社)のヴァイアコム18やNEXA Musicのスズキなどがインドのエンタメ事業の国内での活性化だけではなく、世界に発信しようという動きが、ここ2、3年で活発になってきており、ヒップホップというジャンルは、その中でも注目されているジャンルのひとつである。
「インディアン・アイドル」「インディアズ・ゴッド・タレント」「スーパーダンサー」「ザ・ステージ」といったオーディション番組などでもヒップホップ・ソングやダンスを披露する出場者が圧倒的に増えてきたことや、ヴァイアコムが展開するMTV「ハッスル」も話題となったこともあって、急激にその需要は増してきている。
Hip Hop India
ヒップホップ・ソングとしては、バードシャー、ヨーヨー・ハニー・シン、イッカ、Mello D、Dee MC、ラジャ・クマリなど
ヒップホップ・ダンスとして貢献してきたのは、ボリウッドのコレオグラファーとしても知られ、「ABCD」シリーズでは主演も務めるなど、インドにおけるヒップホップダンスの第一人者であるレモ・ドウザ。
そんなレモ・ドウザとノラ・ファテヒが審査員を務める「Hip Hop India」がAmazonのMini TVで配信が開始された。
MTV Hustle
インドの各地にいるプロ、アマ問わずなラッパーたちがラップバトルを繰り広げるリアリティ番組。
シーズン1が行われた2018年は、まだまだヒップホップやラップというものの知名度がそれほど一般的ではなかったこともあって、出場者も限られていたが、シーズン2からは、圧倒的に出場者が多くなり、女性ラッパーの出場者も目立つようになってきた。
そこで頭角を表したのが、今やアイドル的な存在にもなっているスラシュティ・タワデであり、「ハッスル」のイメージガールのようでもある。
スラシュティだけではなく、QKやKhanZaadiなどに触発されて、シーズン3では女性ラッパーの出場も急増しそうだ。
Royal Stag Boombox
ヴァイアコム18とグローバル・メディア・エージェンシーのウェーブメーカー、そしてインドのウイスキー「ロイヤル・スタッグ」で知られるシーグラムが提携し、ボリウッドサウンドとヒップホップを融合させることで、パーティシーンをより盛り上げるための新たなサウンドスケープを誕生させようとするプロジェクトが「Royal Stag Boombox」だ。
このプロジェクトには、バードシャー、アンタナム・スリニヴァサン・アイヤー、ニキタ・ガンディ、ニーティ・ハモンといったインドの現代映画音楽やヒップホップ界を牽引してきたアーティストたちが参加しており、クオリティの高さは言うまでもないだろう。
「Royal Stag Boombox」は、まずはじめに4つの曲とミュージックビデオの制作を発表。
第1弾としてリリースされたのは、ディーノ・ジェームスとプレイバックシンガーのジャスリーン・ロイヤルのコラボ曲「Pehle Jaisi Baat Nahi」、そして第2弾が バリとニキタ・ガンディによる「Hoodie」だ。
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