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この映画語らせて!ズバッと評論!!『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』一番許せないのは、あの人の扱い方!!

作品情報

IMFエージェント、イーサン・ハントに課せられた究極のミッション—全人類を脅かす新兵器が悪の手に渡る前に見つけ出すこと。しかし、IMF所属前のイーサンの“逃れられない過去”を知る“ある男”が迫るなか、世界各地でイーサンたちは命を懸けた攻防を繰り広げる。 やがて、今回のミッションはどんな犠牲を払っても絶対に達成させなければならないことを知る。その時、守るのは、ミッションか、それとも仲間か。イーサンに、史上最大の決断が迫る—

『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』レビュー

現在、俳優組合と脚本家組合が同時にストライキとなったのは、63年ぶりというほどに大変な事態が起きていて、親日家で毎度のように来日するトム・クルーズの舞台挨拶が中止となった。

『バービー』のマーゴット・ロビーもジャパンプレミアに参加できないし、『オッペンハイマー』のキャスト陣もワールドプレミアを途中で切り上げるなど、すでに深刻化している。

前回の脚本家組合だけだったストライキでは、ジョージ・ミラー版『ジャステイス・リーグ』が中止になったり、ドラマ「デスパレートな妻たち」「ヒーローズ」などが大きな影響を受けていた。

長引けば長引くほど、多くの作品に影響が出るし、最悪企画自体がお蔵入りになる可能性も否定できない。

そんな中で公開されるだけに、トム・クルーズが来日してお祭りモードという展開は無くなってしまったが、今作は正真正銘のお祭り映画だ。

予告にもあるバイクダイブのシーンもそうだが、電車の中での長尺バトルも「アンチャーテッド」のようで、気づくと前のめりになってしまうほど。

約3時間という上映時間もそれほど感じなかった。

今作は言うまでもないが、シリーズが増すごとにエスカレートするトムのスタント欲求がどこまで進むのかを目撃する作品が大前提ということで、ストーリーなどあって無いようなもの。

それどころかストーリー展開の部分は早送りしたくなるほどで、早くトムのアクションを見せて欲しいという欲求にかられるほど、観客側もこのシリーズにおいては、ストーリーという定義を麻痺させられてしまっている。

実際問題、何と戦っているのかがよくわからなったり、謎のキャラクターが多数登場してくる。パート2があるにしても、現時点では難解な物語としか言いようがない。

それはまぁ~良いとしても、今作で一番許せないことがある。

それはレベッカ・ファーガソン演じるイルサの扱い方だ。イルサといえば、シリーズの中でヒロイン的な存在であり、イーサンとは運命を感じながらも二人の間には壁があって、それをどう乗り越えるかが唯一のラブストーリー要素だった。

しかし、今作で初登場するグレース(ヘイリー・アトウェル)にヒロイン枠が移行されることで、ストーリー上でイルサが邪魔になっている感がすごく伝わってきて、 かなり雑な扱いをされてしまっている。

次回で実は…..。という展開がないとも限らないだけに、何とも言えない部分はあるものの、現時点だけの印象で言うとイルサの扱いは最悪である。

そしてもうひとり、ダークヒロインともいうべきホワイト・ウィドウ(ヴァネッサ・カービー) の扱いも後半は飽きてしまっているかのように雑だ。

点数 84

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