アメリカ西部開拓時代、初の女性ガンマンとして知られ、「平原の女王」とも呼ばれた実在した人物、「カラミティ・ジェーン」ことマーサ・ジェーン・キャナリーの子供時代を描いた長編アニメーション映画が『カラミティ』だ。
今作を制作したのは、『ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん』に続き、監督も務めたレミ・シャイエ率いるアニメーション制作チームであり、『ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん』 と同様に輪郭線がか少なく、ベタ塗りのキャラクターや背景が、特徴的なテイストは継続している。
「カラミティ・ジェーン」というキャラクターは今までにも、幾度となく映画、ドラマ、書籍化などが100年以上も製作されてきている歴史上の人物ではあるが、今作でも描かれていた、スカートよりも動きやすいジーンズを好んではいたり、女性の命ともいわれる髪の毛を切り、男に負けないほど自己主張をすることからも、フェミニズムの象徴的に描かれることも、近年では多くなってきた。
日本においては、ディズニーやピクサー、ドリームワークスなどではない、企業の海外アニメーションは、比較的ミニシアター扱いとなることが多いのだが、今作の対象年齢は、ローティーンのような感じもする。
だからこそ、あえて説教臭くなることがなく、全体的にライトなジェンダーメッセージとしも、子供と一緒に気軽に観てもらいたい作品だ。
クレジット
タイトル: CALAMITY カラミティ
監督: Rémi Chayé レミ・シャイエ
原題: Calamity, Une Enfance de Martha Jane Cannary
英語題名: Calamity, a childhood of Martha Jane Cannary
コピーライト: © 2020 Maybe Movies ,Nørlum ,2 Minutes ,France 3 Ciném
2020年|フランス・デンマーク|フランス語|日本語字幕|日本語吹替え|DCP|カラーCS|82分
公式サイト: https://calamity.info / 公式ツイッター @calamity_movie
2021年9月23日(木)より新宿バルト9ほか全国順次公開
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