映画『i 新聞記者ドキュメント』
2019年、日本の情報社会におけるタブーを題材とした映画『新聞記者』の原案者で現役の東京新聞社会部記者・望月衣塑子を追ったドキュメンタリー作品『i新聞記者ドキュメント』が東京国際映画祭の先行公開ほ経て、2019年11月15日より順次劇場公開される。
映画『新聞記者』でも描かれた政府の情報操作やもみ消し問題にも触れるほか、世間を騒がせた森友学園や辺野古移設問題など、実際に取材を通しての真実の追求、そして彼女の探求心をドキュメンタリーとして描いたのは、オウム真理教に迫ったドキュメンタリー『A』『A2』を手掛けた森達也。
フェイクニュースや情報操作に嫌気がさしているジャーナリスト・ 望月衣塑子 が映画を通して伝えたいことは何なのか。決して他人事ではない、日本の問題定義に私たちは耐えられるだろうか。
2019年製作/113分/日本
おすすめのドキュメンタリー映画
『ウィーナー 懲りない男の選挙ウォーズ』
「一度受けた汚名は返上することができない。」
この言葉が痛いほどあてはまる内容で、過去に人気絶頂の時期もあったウィーナーが不倫問題、ワイセツメール問題によっていかに押しつぶされていくかがよく描かれている。
選挙を取り扱ったドキュメンタリーというのは映画でもテレビでも今まであったけれども、これほどエンターテイメント性のあるものはなかった気がする。
これがアメリカのメディアなのか!と言わんばかりに数々飛び出すゴシップに対応する様子を描いているため、肝心なウィーナーの公約が全然伝わってこない。
それに対してウィーナー自身も自分の公約や出馬する意味を伝えるつもりのドキュメンタリー映画だったものが結果的に意味がなくなってしまったことを指摘しているが、それこそ逆にどっちにも偏りのないリアルドキュメンタリーだと言える。リアルドキュメンタリーでこのエンターテイメント性は良くも悪くもアメリカという国とウィーナーの人間性によるものだろう。だから最終的に何に対してのドキュメンタリーかわからなくなるんだけどそれはそれでいいと思う。
このウィーナーの凄いところは全部認めるところ。逆に言えば全部真実の暴露だということ。 マスコミ批判や否認するわけではなく、ちゃんとこの時はどうだったのかということを話すところは逆に日本の政治家にはないところだと感心してはいけないけど、感心してしまった。
いい政治家だと思うけど、彼はちょっとバカ正直すぎるのかもしれない
2016年製作/96分/G/アメリカ
原題:Weiner
『ホームレス ニューヨークと寝た男』
いつもスーツを着こなし、ロマンスグレーのニューヨーカーでみんながお金持ちというようなイメージのある華やかなファッション業界で活躍するフリーカメラマンのマーク・レイは実は友人の住むマンションの屋上で暮らすホームレス!!そんな衝撃の実話から生まれた彼を追ったドキュメンタリー映画。
仕事はフリーではあるが、仕事はそこそこあるし、取材中にも仕事の依頼が入るほどだ。しかし、フリーのデメリットとして安定はしていないことから、カメラマン以外にも映画のエキストラなんかも引き受けたりする。
本当に食べるお金もないなんていう極限の状態からではなく、仕事が忙しいから朝は早いし夜は遅い、家に住まなくてもいいという病んだ発想になりつつある。
そんな彼を通して、華やかな世界の裏側やホームレスとして生活することによる問題点を追及していきながらも、過去のことや何故ホームレスになったかなどマーク・レイの現在のライフワークを掘り下げていく。
2014年製作/83分/G/オーストリア・アメリカ合作
原題:Homme Less
- ネットもSNSも遮断されたインドの全寮制女子高を舞台に、少女たちは”自分”とは何者なのかに葛藤する!!『女子高生は泣かない』
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