THE映画紹介とは?
THE映画紹介とは…劇場公開中には観れなかったもの、公開中に観たんだけれども…レビューする前にリリースされてしまったもの、単純に旧作と言われるものを独自の偏見と趣味嗜好強めに紹介するもの。
アメリカ映画、インド映画、ドイツ映画、アジア映画、アニメ、ドキュメンタリー….なんでもあり!!
今回紹介するのは『少女ファニーと運命の旅』
作品情報
ナチスドイツ支配下のフランスからスイスへ、子どもたちだけで旅を続けたユダヤ人の少女の実話を映画化したヒューマンドラマ。1943年、ナチスドイツの脅威がヨーロッパへ広がり、フランスも支配下に置かれた。13歳のユダヤ人の少女ファニーは、幼い2人の妹とともに児童施設に匿われていたが、密告者によって存在が暴かれてしまい、別の施設に移動することに。しかし、ドイツ兵の厳しい取り締まりのため、移動中に引率者とはぐれてしまう。見知らぬ駅に取り残された9人の子どもたちは、ファニーをリーダー役に、一路スイスを目指して子どもたちだけで移動を開始するが……。実在の女性ファニー・ベン=アミの自伝を原作に、フランスの名匠ジャック・ドワイヨンを父に持つローラ・ドワイヨン監督が手がけた。
『少女ファニーと運命の旅』基本情報
2016年製作/96分/G/フランス・ベルギー合作
原題:Le voyage de Fanny
監督・脚本:ローラ・ドワイヨン
出演:レオニー・スーショー、ジュニアール・ルプロー、ライアン・ブロディ、ルー・ランブレヒトなど。
『少女ファニーと運命の旅』おすすめポイント
13歳の少女に託された8人の命の重さ
実在するユダヤ人女性ファニー・ベン=アミが13歳のときに体験した出来事を書いた自伝を元に映画化された本作。
ホロコーストの風が吹き荒れる中、行く先々でナチスの手がおよび、安心できない日々を過ごすファニーと8人の子供たち。
ある日、移動中に列車が停車し、見知らぬ駅に取り残され、協力者である大人とも別行動を余儀なくされてしまう。
この時に急遽、リーダーとしてみんなをひっぱていくことを命じられたファニーだが、8人の子供の命が13歳の少女ファニーに託されるという、この重圧感とプレッシャーはとてつもない...
それでもリーダーとして、時には言うことをきかなかったり、泣き出してしまう小さい子を必死に誘導し、目的地に平和があると信じて突き進むファニーの成長と苦悩を子供ならではの視点で描いている。
残酷描写はなく、子供でも安心して観られる
メインキャストが子供ということもあって、ある程度はファミリー層向けに作られた作品なのかもしれない。
そう思ったのは、ホロコーストという歴史的悲劇を扱っていながら、人が血を流したり、殺される描写がほとんどないからだ。
そのため、当時の恐怖や緊迫感が若干失われてしまってはいるが、逆に言えば子供でも安心して観られる映画と言ってもいいと思う。
何故、ユダヤ人が迫害されなければいけなかったのか...。ホロコーストとは何なのか...。子供が歴史に触れるきっかけになる作品としては、いい教材だと思う。
価格:3,253円 |
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