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コラム:そもそもゴールデン・グローブ賞って何なの?!映画部門の適当感満載の雑なノミネートが浮き彫りに!!

先日、第79回ゴールデン・グローブ賞のテレビ部門と映画部門のノミネートが発表されて話題となっているし、私も映画メディア関係者として取り上げないわけにもいかないのだが、正直言って今回のノミネートは苦笑いしかない。

そもそもゴールデン・グローブ賞とは何なのだろうか……。

アカデミー賞というのは、映画関係者が内々で賞をおくり合うものではあるが、ゴールデン・グローブ賞というのは、ハリウッド外国人映画記者協会によってノミネート、受賞作品が決定される。

一時はアカデミー賞前哨戦とも言われていたが、近年では少し事情が変わってきている。

アカデミー賞会員数は1万人前後(辞める人もいるため)とされる中で、ハリウッド外国人映画記者協会は105人前後しかいないのだ。

しかも良くも悪くも多様性に向かうアカデミー賞に対して、黒人の会員がほぼいないということが問題となり、2022年は授賞式が放送されない事態にまで発展した。

また近年の傾向として、テレビ部門はそもそもテレビだから別として、映画作品に関してもNetflixやアマゾン、Huluなどの配信系映画作品のノミネートが多くなってきていて、テレビ業界との癒着の影がチラついている。というかスクリーンで観なくていいような楽に観られる作品を選んでいる気がする。

仮にも名のある映画賞がそれでいいのか?!

今回ノミネートされた作品は、『ドリームプラン』『ウエスト・サイド・ストーリー』『パワー・オブ・ザ・ドッグ』『シラノ』『リコリス・ピザ』『愛すべき夫婦の秘密』『ロスト・ドーター』と11~12月に公開または配信されたものがほとんど。

今回はテレビ中継もされない(される可能性も少し残っているが……)こともあって、雑にノミネートされた臭いがプンプンしており、10月より前に公開された作品が完全な不利な状態となっている。

カンヌや他の映画賞でも話題になってるし~っていうミーハー意識が働いているようにも感じられる。

その点はアカデミー賞や他の映画賞も同じような部分はあって、賞レースを意識して年末公開で調整するということは珍しくはないが、ここまでノミネートの雑さがあからさまに現れることも珍しい。

『リスペクト』『イン・ザ・ハイツ』などが、ポツンとノミネートされていて、扱いが酷い……時間が経っても印象に残っているという点では逆に凄いのかも??

アカデミー賞だのゴールデン・グローブ賞だの、カンヌ国際映画祭だの……と政治的駆引きがメインで、映画自体のクオリティは別問題として分離しつつあるし、関係性を理解していない映画ライターが受賞作品、ノミネート作品をあたかも作品が素晴らしいから選ばれたように誘導した記事を書くことにも嫌気がさしている。

だからこのサイトでは、おかしいことはおかしい!怪しいことは怪しい!と風潮にとらわれずに伝えていきたい!!

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