作品情報
1998年5月2日、X JAPANのギタリストとして、ソロアーティスト(hide with Spread Beaver/zilch)として活躍していた、日本を代表するロックミュージシャンhideが急逝。葬儀には約5万人が訪れ、日本中が早すぎる別れに涙し社会現象に。hideのマネージャーを務める弟・松本裕士(ひろし)は、兄hideと過ごした子供時代から今までの日々を思い返していた――。制作途中だったアルバム、そして既に決定していた全国ツアー、hideの音楽を世に届けたい。兄の意志を継いだ裕士は、hideと二人で楽曲を制作していたhideの共同プロデューサーI.N.A.ら仲間たちとともに動き出す。hide本人不在という異例の状況下で奮闘する裕士とI.N.A.だったが、彼らの前に様々な困難が立ちはだかる…。
『 TELL ME ~hideと見た景色~ 』レビュー

当時、hideもX JAPANもそれほど興味がなかった私も、1998年5月2日の亡くなったというニュース映像だけは鮮明に覚えている。それほど報道されていたし、世間中がその話題で持ち切りであった。
その後すぎに追悼イベントだったり、未発表曲の完成だったり、悪い言い方になってしまうが、死にあやかろうというビジネスが立て続けに発表になった記憶もある。
2004年に出版された「兄弟 追憶のhide」では、リアルタイムに報道や追悼番組では語られていない、全く知らないことばかり。
しかし、その裏で起きていたことや関係者各位の想いというのは、全く表には出ていなかった。
そんな「兄弟 追憶のhide」を書いたのは、hideこと松本秀人の実の弟であり、パーソナル・マネージャーでもあった松本裕士 。弟の視点から見た兄、そしてhideというアーティストを描いていて、音楽映画、アーティストの伝記映画としての側面はもちろんあるものの、何より”兄弟”の物語になっているというのが印象的な作品だ。
自分が付いていながら、兄を死なせてしまった責任と、遺された作品を守らなければならないという使命、そして様々な周りの想い、自分の想いが重なり合って、とてつもない重圧として襲いかかる中で、どう切り抜け、どう着地していくのかを描いていく様子はスリリングであり、熱い物語ともなっている。
hideや周りのアーティストたちの再現度がどうとかということは、ファンの間では意見が分かれるかもしれないが、人間ドラマとして良くできた作品だったといえるだろう。
また今井翼は、今回が映画初主演というのも驚きだが、設定が弟でありながらマネージャーであるのに、音楽に対しての知識がほとんどない素人と周りから言われているというものだけに、誉め言葉になるかはわからないが、今井翼のぎこちなさが妙にマッチしていて、作品に説得力をもたらしている。
点数 78

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