作品情報
ボブ&ジェームズに最大の危機到来! 彼らにはもう一つの、忘れられない“友情物語”があった ホームレスのストリート・ミュージシャンから一躍ベストセ ラー作家に転身を果たしたジェームズと、相棒のハンサムな 茶トラ猫ボブ。出版社のクリスマスパーティーに出席した帰り 道、路上演奏の違反で警察官に取り押さえられているホーム レスの若者ベンを助ける。ジェームズは自暴自棄になったベ ンに、路上で過ごした最後のクリスマスの話を始める。 それは数年前のこと。ジェームズはボブとともに路上に立 ち、日銭を稼ぐ日々だったが、その姿を動物福祉担当職員に 目を付けられる。ボブと引き離される不安の中、次々と窮地 に見舞われ、ジェームズは最も困難で苦しい選択を迫られる ことになり……。
『ボブという名の猫2 幸せのギフト』レビュー
前作『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』できれいに完結しているというのに、続編を作ろうという、どこまでもボブという猫をアイコン的に消費しようという精神が見え隠れしてしまって、さすがに抵抗がある。
物語としては、ボブの物語で作家になったジェームズが、過去の出来事を回想するというもの。クリスマス映画ということもあって、ボブにサンタコスプレをさせておけば映えるという安易さも気になるところ。
本来の趣旨としては、ボブとジェームズに注目が集まることで、イギリス社会システムの問題点や、ホームレスの悲惨な現状を浮き彫りにし、そこにも世間の目が行き届くというものだったはず。
それが今作においては、完全にボブの可愛さに群がる群衆を映し出しているようにしか見えず、終始偽善にあふれた物語である。
前作は薬物依存だったジェームズが、ボブとの出会いを通じて自分を取り戻していく物語であり、あくまでボブが守護的な役回りをしていたのに対して、今作では完全にボブが主体であって、ジェームズどころかホームレスの抱えている問題を描くという点においては、かなり薄口だ。
これは前作でも思ったことだが、ジェームズ役のルーク・トレッダウェイは、歌がそれほど上手くないのに、ストリート・ミュージシャンという設定にも難があるように感じられるし、足を止める人々もボブを見たいだけのように感じられて、ボブが見たいがために、ジェームズに才能がないことを、誰かが伝えないのも残酷なことだと思えてしまう。
動物の可愛さの押し売りで、本来のテーマや、今回であれば社会構造の問題を見せるという方向性から視点を逃がす、動物映画によくある典型的な凡作。
今回も実際のボブがボブ役として出演しているが、残念ながら2020年に亡くなってしまった。ジェームズが、生死の間にいるボブの夢を見るシーンがあるだけに、結果的に、そのシーンは妙に意味深なものとなってしまった。
個人的に気になったのが、犬に襲われて傷ついたボブを食器洗剤で洗うシーンがあるが、これは大丈夫なのだろうか??ボブが一時的に元気を失っていたのは、それが原因のようにも思えてしまう。
前作でジェームズの父親役で出演していたアンソニー・スチュワートヘッドが今回は不在という点も残念だ……
点数 70



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