作品情報
腕に自信のあるロニーは、亡き父との約束で心優しき兄ヴィクラムがピンチになると、必ず駆けつけて救ってきた。ある日、ヴィクラムが仕事でシリアに出向いた時、テロリスト組織に誘拐されてしまう。それを知ったロニーは、怒りのまま兄を救出するためシリアへ向かう。しかしそこには大量武装したテロリストの軍勢が待ちかまえていた。果たしてロニーは兄を救うことができるのか―!?
『シャウト・アウト』レビュー
インドのトップアクションスター、タイガー・シュロフの代表的シリーズ「Baaghi」の第 3弾。 主人公とヒロインの名前は、同じではあるものの、別次元設定。インド映画の続編は、つながってる方が逆に珍しいということで、今作も当然ながら前作とはつながっておらず、今回は前2作と比べてコメディ要素が強く なっている。
1作目のヒロインのシュラッダー・カプールが復帰し、2作目『タイガー・バレット』のヒロイン役ディシャ・パタニは、今回は「アイテム・ナンバー」のみの登場。
*「アイテム・ナンバー」とは、物語に関係なく挿入されるミュージカルシーンのこと。
タイガーの実父、ジャッキー・シュロフと親子共演も見所で、ハリウッドオマージュも多数あるし、「キャプテン・アメリカ」オマージュまで飛び出す。
前半は警官になった気弱な弟を出世させるために影として活躍する「闇の仕置き人」スタイルで、後半はタイガーの独占場、ソロパートの多さに、弟の存在を忘れてしまうほど、ヘリや戦車を肉体ひとつで次々に破壊していくカオスな状況。
インドのアクション映画ならではのスローモーションや静止画になるシーンもふんだんに盛り込まれていて、その都度「この肉体を観ろ!!」と言われいるようなタイガーの肉体美が披露され、そこが笑いにつながる。本人は真面目にやってそうなのに……。
毎度のことながら画的なインパクトを強調するがあまり、物理的に不可能な動きも多くて、敵の行動も含め「アクション映画だから」「娯楽作品だから」と擁護しきれないようなおバカなシーンが多い作品ではあるが、全体的に「兄弟愛」がテーマとなっていて、兄と見つめ合うシーンは、BL感もあるものの、変に感動できるシーンも多い。
『マイネーム・イズ・ハーン』でも描かれていたように、宗教や人種というのは、個性であって、大切なのは同じ人間だということ……というメッセージが実はあったことが終盤で突然提示されるが、全体的にとっちらかっているから頭に入ってこない。(良い意味で)
戦場でひとり大暴れという点で、もはやランボー状態だが、正式に制作中のタイガー・シュロフ版「ランボー」リイメクに期待が高まる!!

点数 90
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