作品情報
医師ネイト・サミュエルズは、ふたりの娘たちを連れ、最近亡くなった妻と初めて出会った南アフリカへの長期旅行を計画。現地では狩猟禁止保護区を管理する旧友の生物学者マーティンと再会を果たす。しかし、密猟者から生き残り、今やすべての人間への憎悪に満ちたモンスターライオンの出現によって、互いに生死と愛する者の命を賭けた死闘が始まるのだった……。
『ビースト』レビュー

亡くなった妻の故郷、南アフリカを訪れた、ある家族にモンスターライオンが襲いかかる!という、それだけの物語。
父と娘たちの間にある溝をどう埋めるかの家族ドラマ、掘っていけば『ミアとホワイトライオン 奇跡の1300日』や『ローグ』のように、トロフィーハンティングや密猟に対してのアンチテーゼ的側面もあると思うが、あくまでおまけ要素でしかなくて、基本は物凄くシンプルな物語だ。
アニマル・パニックに細かいドラマなど必要ないのだから、このシンプルさは正解であり、真髄といえるだろう。
モンスターライオンだろうと、普通のライオンだろうと、子どもが襲われてしまったら、無茶であっても素手で立ち向かう。そんな親心の極致を描いているようでもありながら、イドリスなら素手でも勝てるかもしれないと思ってしまうのもおかしなものだ。
いくらモンスターライオンとはいっても、なかなか実弾を使って、動物を殺すという描写自体がNGなのだろう。あえて殺すという行為を避けているのが伝わってきて、すごくまどろっこしい感じになっているが、それがコンプライアンスの中で、どう決着を付けることが正しいのかと奮闘する制作サイドの試行錯誤のメタファーにも思えてくる。
そしてモンスターライオンという存在自体がコンプライアンスを象徴する壁のわうにも感じられるのだ
点数 74









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