作品情報
ウェイトレス兼ストリッパーのゾラはレストランで働いていたところ、客としてやってきたステファニーと「ダンスができる」という共通点があることで意気投合し、連絡先を交換する。すると翌日、ステファニから「ダンスで大金を稼ぐ旅に出よう」と誘われ、あまりに急なことで困惑するも結局行くことに。これが48時間の悪夢の始まりだとは露知らず……。
『Zola ゾラ』レビュー

もともとは俳優のジェームズ・フランコが製作する予定だった作品だが、セクハラスキャンダルで退任させられて、さらにコロナの影響で大幅に遅れた作品。内容的に女性を所有物のように扱う描写が多いだけに、制作している人がそういう人だとマズいでしょうね……。
実際にあったツイートを取り上げたローリングストーン誌のノンフィクション記事が原作となっていて、そこに白人目線の強い物語にしてほしくないという意向のもと、プロデューサーのひとりとしてゾラ本人が参加している。
物語的には単純な話で、ゾラというストリッパー兼ウェイトレスが、偶然出会った女性と仲良くなって旅に付いて行ったら地獄でした……。というもので、そんなに知らない人にむやみについていくものではないという教訓もありながら、目を向けてもらいたいのは、そんな状況でもツイートをしていたということなのだ。
つまりスマホを持っている状態。電話で警察に助けを求めることもできたはずなのに、それをしないでツイートし続けていた。
命の危険よりもTwitterを優先させたというのは、デジタル・ネイティブのSNS依存や価値観の相違を皮肉的に反映しているようでもあり、そこが恐ろしくもある。
人生に対して、自分のことなのに、自分のことでないような俯瞰的視点がSNS依存者の目線をそのまま反映しているようで、強烈な違和感を残してくる。
淡々としたストーリー展開でありながらも、フォトジェニックな構図が多く、アート映画としての側面からも視覚的に楽しめる作品に仕上がっているのは、ブランドのプロモなども手掛けたことのあるジャニクサ・ブラヴォーが監督を務めていることが大きく作用しているだろう。
ゾラを演じているテイラー・ペイジは、もともと大手ダンススクールで学び、デビューも俳優よりダンサーとしての方が先だっただけに、作中のダンスシーンの説得力は抜群だ。
点数 80

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