作品情報
マーベルコミックが生んだヒーローが結集する「アベンジャーズ」シリーズに連なる「マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)」の一作で、MCUでは始めて女性ヒーローが単独で主役となったアクションエンタテインメント。アベンジャーズ結成以前の1990年代を舞台に、過去の記憶を失った女性ヒーロー、キャプテン・マーベルの戦いを描く。1995年、ロサンゼルスのビデオショップに空からひとりの女性が落ちてくる。彼女は驚異的な力を持っていたが、身に覚えのない記憶のフラッシュバックに悩まされていた。やがて、その記憶に隠された秘密を狙って正体不明の敵が姿を現し……。後にアベンジャーズ結成の立役者となるニック・フューリーも登場し、アベンジャーズ誕生のきっかけとなるヒーローの始まりが明らかにされる。『ルーム』でアカデミー主演女優賞を受賞したブリー・ラーソンがキャプテン・マーベル役で主演。ニック・フューリー役に『シャフト』『ダイ・ハード3』のサミュエル・L・ジャクソンのほか、『シャーロック・ホームズ』『アルフィ』のジュード・ロウ、『クレイジー・リッチ!』『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』のジェンマ・チャン、『アイランド』『コンスタンティン』のジャイモン・フンスー、『キッズ・オールライト』『マーシャル・ロー』のアネット・ベニシングらが共演。監督は、マーベル映画では初の女性監督となるアンナ・ボーデンと、ボーデンとともに『ハーフネルソン」などでコンビを組んできたライアン・フレック。
『キャプテン・マーベル』レビュー
意外なことにユーモアあふれる作品に
『アベンジャーズ/エンドゲーム』では重要な役割を果たすとされ、今後のマーベル作品においてメインキャラクターになると言われているキャプテン・マーベルの単独作品がついに公開された。
アベンジャーズの原点ともされ、アベンジャーズの新世代への鍵ともされている重要キャラクターということで注目していた人も多いのではないだろうか。
つじつま合わせという部分も無きにしも非ずといった部分はあるのだが、予告編の印象とは違い、90年代アクション映画やドラマの様なノリやユーモアのあふれていた作品でありながら単純に楽しい。
スクラル人との会話が『バフィー 恋する十字架』や海外ドラマのノリに似ていただけに、製作者の中にドラマ大好き人がいると見た!!
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』や『アントマン』みたいに明らかにコメディ寄りではないのだけど、ユーモアが散りばめられていて、独特の雰囲気をもった作品だと言えるだろう。
ちなみにクリー人が登場するということもあり、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』にヴィランとして登場したクリー人のロナンも登場するなど従来のMCUファンに向けたネタも散りばめられている。
えっ?フューリーってこんなキャラでした??
今回の舞台は1995年頃ということもあり、ニック・フューリーとコールソンの過去も描かれている。コールソンは新人という扱いではあるが現代とそれほど変わりがないのだが、ニック・フューリーの変わり様が凄い!
会話にジョークを交えるなど、ニック・フューリーというよりサミュエル・L・ ジャクソンの過去の様だ。
フューリーがカツラの様に見えた人も多いのでは?実はサミュエル・L・ジャクソンがカツラであることをカミングアウトしたのは2002年ということもあり、もし1995年頃にフューリー役を演じていたら…という部分にも実は説得力を出しているアイテムのひとつなのだ。
そんなフューリーが今回の事件をきっかけにクールになるのかと思えば、実はそうではないことから、『インクレディブル・ハルク』『アイアンマン』と『キャプテン・マーベル』の間にもまだ何かしらシールドやフューリーの活動を描く余地を残している感じはした。
『エージェント・オブ・シールド』が製作されたことによって事実的には企画が消滅した『シールド』や『ニック・フューリー』の映画化もしくはディズニー・プラスでの企画の復活もあるかもしれない。
前々からアナウンスされていた、フューリーの目の傷の謎は明かされるのだが、まさかの原因でシリーズへの温度差を感じてしまった。そこはいくらユーモアがある作品だと言っても、もう少し真面目にしてほしかった。
キャプン・マーベルの今後
予告が解禁された『アベンジャーズ/エンドゲーム』ではもちろんのこと、今後のMCUにおいても大きな役割を果たすと言われているだけに続編はあるだろう。
キャプテン・マーベルの空白の期間を描くオリジナルの続編もあるかもしれない。
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のキャラクターとの合流、更にキャプテン・マーベルの参加により、今後MCUにおいて、宇宙というフィールドが格段に近くなったものと思われる
ジィモン・フンスーは『シャザム!』にも出演
『キャプテン・マーベル』でスターフォースのメンバー、コラス役を演じているジャイモン・フンスーは『シャザム!』にビリー・バットソンに力を与えるシャザム役で出演している。
それが何なのか…といえば、シャザムはかつて『キャプテン・マーベル』とされていた作品で、タイトルが『シャザム!』に変更された後も2008年頃まではキャプテン・マーベルとされており、マーベルとDCにおいて同じ名前のキャラクターがいるという問題が発生していた作品。
ジャイモン・フンスーはそんな過去がある2作品両方に出演しているのだ。
点数 83点
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