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この映画語らせて!ズバッと評論!!『ハーティー 森の神』剛毛&髭モジャ男による暴力賛歌な映画かと思いきや、実は社会派!!

この映画語らせて!ズバッと評論!!『ハーティー 森の神』剛毛&髭モジャ男による暴力賛歌な映画かと思いきや、実は社会派!!

作品情報

人里離れた深い森で、野生のゾウの群れを見守りながら一人暮らす男スミトラナンダン(ラーナー・ダッグバーティ)。森を愛し、動物たちと家族のように暮らすこの男のことを、人々は敬意を表して“森の神”と呼んだ。ある日、役人の後ろ盾を得た巨大企業が、彼の住む森を占拠し、リゾート施設の開発を始めてしまう。森とゾウを守るため、開発を阻止しようとする森の神だったが、逆に罠に嵌められ、投獄されてしまう事態に。同じ森に住む仲間たちが当局に対しゲリラ的な戦いを挑む一方、釈放された森の神はあくまで平和的な解決方法を模索し続けるが、その努力も虚しく、森は高い塀で囲まれ、ゾウが暮らしていた場所は奪われてしまう。森の神は身を賭して最後の抗議を決意するのだが……。

『ハーティー 森の神』レビュー

剛毛&髭モジャおやじのラーナー・ダッグバーティ主演ということで、男臭く濃い物語だと誰もが予想するだろうが、そこは案の定といったところ。

スミトラナンダンは、森を先祖から守り続け、大統領からも一目おかれ、世間からも「森の神」として知られる。そんなちょっとした有名人。

スミトラナンダンを騙して、森をリゾート施設にしようと企む巨大企業との対決を描いた作品。

ゾウたちと心を通じ合わせて生活している、ターザンや原始人のように、野蛮で暴力的な人物かと思いきや、実は世界の環境に対しての取り組みについても学んでいて、「韓国がビルを潰して植物を植えている」といった、何で勉強しているのかわからない知識ももっているのだ。

スミトラナンダンに興味をもって取材をしてるジャーナリストの女性が登場することから、正にターザンとジェーン的なノリの恋愛パートでも用意されているのかと思いきや、恋愛要素は皆無。

その代わりに元々は巨大企業側に雇われていたゾウ使いの男に恋愛パートが用意されている。ゾウが大好きなふたりの男の物語というべきだろうか、心理描写に関しは、なかなかざっくりなシーンも多く、そこはあまり考えないで観るべきだろう。

アクション映画としての側面もあるが、隠蔽や暴力などの巨大企業の腐敗にメスを入れている社会派な一面もある。

実際問題として、デジタル化とグローバル化が後押しして、急激に発展を遂げる北インドだが、まだまだ森林地帯が多く、それこそ原始的なジャングルのような場所も多い。

国が発展することは良いことだが、果たして自然を壊して、動物たちの生態系まで影響を及ぼしてまで、するべきことなのだろうか…….。といった環境問題に対してのド直球メッセージも含まれているのだ。

今回が少し違っている点は、暴力でねじ伏せるようとすると上手くいかない、原始的な解決方法である暴力を行使することよりも、もっと平和的な解決方法を目指すべきだというメッセージを、いかにも暴力でねじ伏せそうな男が訴えているという点だ。

点数 82

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