
マーティン・スコセッシを皮切りに、ケン・ローチや フランシス・フォード・コッポラまでもMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)批判ともとれる発言をしており、それに対してMCUの作品に出演している俳優や監督たち逆批判コメントを寄せていて、ついにはディズニーの会長ロバート・アイガーまでもが表舞台に出てくるという騒ぎをみせているだが、そもそも何故こんな騒ぎに発展してしまっているのだろう…事の発端に話を戻してみよう。
スコセッシが発言したことはこうだ。「正直言って一番近いと思うのはテーマパークだね。人間の感情、心理的な経験を別の人間に伝えようとする映画ではない」

まぁ~こういう意見を持つ映画業界の人は少なくないと思う。おそらくスコセッシの考え方による映画ではなく、テーマパーク(アトラクション)だと言うなら「ワイルド・スピード」や「トランスフォーマー」「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズにも当てはまっているだろう。「どうせ中身のないアクション映画なんでしょ」という考え方だ。
特に高齢の人ならそうだろう。アメコミが原作というだけで「マンガの映画」と決め付けている人はたくさんいて、映画としての評価に値しないと思っているのだ。極端なことを言えば、日本でも例えば山田洋次の映画を好きで観ている人が漫画が原作の『ジョジョの奇妙な冒険』や『ブリーチ』の映画版を観るだろうか?観たとしても同じ土俵で評価しないはずだ。
スコセッシもMCU作品を全て観たうえで発言しているわけではなく、観たことがないのにそう言い切っている。完全にアメコミヒーロー映画という大きな自分の中の派手なイメージだけで発言しているのだ。ケン・ローチや フランシス・フォード・コッポラだってMCUの作品なんて観ていたとしても、真剣に観てないのだろう。
そんなスコセッシの偏見のコメントをいちいちメディアが取上げているのもバカらしいし、聞く人も聞く人だ。MCU作品に関わったことのある人のところに行っては「MCUに対してのスコセッシの発言についてはいかがでしょうか?」とか聞いているのだろう。吉本興業の闇営業問題と同じで関係ないのに吉本芸人や芸人というだけでにインタビューして、火の粉を飛ばしているマスコミと同じだ。まんまとマスコミの思う壺になってしまっているのだ。
映画というものは、全てがある層の考え方に寄り添った価値観のものではないはずだ。
はっきり言って、 MCU作品を観てもいない爺さんのコメントに騒ぎすぎだし、スコセッシも発言に影響力があるのだから、気を使ってほしいところだ。何年、映画業界にいるのだろうか。政治家の失言じゃないんだから…

- 新作映画短評:『ロストランズ 闇を狩る者』(1月1日公開)
- 新作映画短評:『ヴィレッジ 声帯切村』(1月2日公開)
- メディア寄稿:ニュースコラム12月22~26日『スーパーガール』『嵐が丘』『ポンヌフの恋人』など(NiEW)
- メディア寄稿:『劇場版 緊急取調室 THE FINAL』評(エンタメネクスト)
- 衝撃のインド・バイオレンス・アクション『ANIMAL』が日本上陸! ポスタービジュアル&場面写真が解禁!


コメントを書く