作品情報
『脱出』『ロンゲスト・ヤード』『トランザム7000』など数多くの作品に出演し、2018年9月に82歳で亡くなったバート・レイノルズの最後の主演作。劇中にレイノルズの過去作品が多数引用され、落ちぶれたスターという役柄をユーモアたっぷりに演じる。かつては映画界のスーパースターとして一世を風靡したが、今では人びとからほぼ忘れられている状態のヴィック・エドワーズのもとに、ある映画祭から一通の招待状が届く。功労賞を送りたいという映画祭にしぶしぶ参加はしたものの、騙しに近い名もない映画祭であることがわかり、エドワーズは憤慨する。しかし、そこは彼が生まれ育ったノックスビルの町の近くだった。育った家、大学のフットボールで活躍したスタジアム……久しぶりにふるさとの町を訪れたエドワーズに懐かしい思い出が去来していく。監督は『デトロイト・ロック・シティ』『LOOK』のアダム・リフキン。
『ラスト・ムービースター』レビュー

カントリーミュージックの街として知られ、カントリーの歴史を題材したドラマも製作されたりもした 、アメリカ合衆国テネシー州にある都市 「ナッシュビル」で開催される「国際ナッシュビル映画祭」に招待されたことで、かつての映画スターであった男ヴィックが訪れるところからはじまる人間ドラマである。
2018年に亡くなった名優バート・レイノルズの遺作となった作品で、今までの人生を見つめなおすという点でバート・レイノルズ自身の人生が絶妙なまでにリンクすることによって、物語により深みを出している。
本編の中でも語られているが、ヴィックが招待されたのは、「国際ナッシュビル映画祭」であって、実際にある「ナッシュビル国際映画祭」ではなく、バーで開催された仲間内の上映会のようなものであったことから、予定が狂ってしまうわけだが、その中で出会う人々というよりは、主に運転手兼世話役のアリエル・ウィンター演じるリルとの関係性がコミカルに描かれる。
立場や年齢を超えた友情ともとらえられる奇妙な関係性を引きずってのロードムービー的展開も見応え十分である。
リルというキャラクターは、唯一ヴィックのことをスター視しておらず、面倒な爺さんとしか思っていないことから、ある意味、遠慮というものがなく、ズケズケと踏み込んでくる関係性が逆に新鮮なのだ。
もし存命であったら、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』にも出演する予定だったバート・レイノルズだが、その前に今作に出演したというのは、何とも意味深であり、自分の最後の時期を悟っていたのではないかとも感じられた。
映画『ヘアスプレー』で劇的なデビューを果たした、ニッキー・ブロンスキーや『6才のボクが、大人になるまで。』の子供から大人になまでを演じたエラー・コルトレーンを久しぶりに観られる作品としてもおすすめである。

点数 85点
バート・レイノルズ主演映画6選
- 新作映画短評:『ロストランズ 闇を狩る者』(1月1日公開)
- 新作映画短評:『ヴィレッジ 声帯切村』(1月2日公開)
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- メディア寄稿:『劇場版 緊急取調室 THE FINAL』評(エンタメネクスト)
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