トリビア10とは、映画製作においては長い期間を要するものが多く、その中で知られざるトリビアというのは、たくさん存在している。そんな映画にまつわるトリビアを紹介することで、より映画の楽しみを増やすことができたらいいということで作った企画です。
さっそく行ってみましょう!!
幻の『スパイダーマン4』
スパイダーマンは、もともと3部作として製作されていたが、ヒットしたことで、全9作まで作るとも発表されていた。
『スパイダーマン7』からは、監督や出演者が変更になる可能性があるとされていたが、『スパイダーマン4』から始まる新3部作に関しては、引き続きサム・ライミが製作する方向で話が進められており、実際に脚本は執筆され、キャスティングも一部決定していたが、『スパイダーマン3』においてのヴェノム同様に
ストーリーと登場キャラクターでソニー・ピクチャーズと再び意見が食い違うことになり、『スパイダーマン4』の企画は白紙となり、『アメイジング・スパイダーマン』としてリブートされることになった。
ちなみに『スパイダーマン4』では、アン・ハサウェイがブラックキャット、ベン・キングスレーがヴァルチャーを演じることになっていたが、のちにアン・ハサウェイは『ダークナイト・ライジング』でキャットウーマンを演じているというのが、何とも皮肉である。
ドクター・オクトパスのキャスティング
『スパイダーマン2』でアルフレッド・モリーナが演じたドクター・オクトパスだが、実はアルフレッドに決まるまで様々な俳優が候補に挙がっていたのだ。
ロバート・デ・ニーロ、サム・ニール、エド・ハリス、竹中直人、アーノルド・シュワルツェネッガーと、とにかく様々なキャスティング候補が浮上していた。
ミステリオはスパイダーマン候補だった
『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』ではエレクトロを演じたジェイク・ギレンホールだが、実はライミ版「スパイダーマン」では、スパイダーマン役の候補になったことがある。
『スパイダーマン2』のときにトビー・マグワイアがライミともめたことで、降板の噂がたったのだが、そんなときに代役として候補に浮上してきたのが、当時MJ役のキルスティン・ダンストと付き合っていたジェイク・ギレンホールだった。
焦ったトビーは、当時の婚約者の父親がユニバーサル・スタジオの幹部役員という業界のコネを使って、降板の危機を脱したという噂もある。
盗まれたスパイダーマンのスーツ
1着1万ドルをかけて製作された撮影用のスパイダーマンのスーツだが、撮影中に4着も盗まれるという事件が発生した。結局、1着も見つからず大損害となった。
ちなみに『スパイダーマン2』では35着ものスーツが用意された。
『スパイダーマン2』のオープニングアートを手掛けたアレックス・ロス
『スパイダーマン2』の冒頭で前作『スパイダーマン』のシーンをコミックアート化したものが、オープニングに使用されていたが、このアートを手掛けたのは、アメコミ界の巨匠アレックス・ロスである。
アレックス・ロスは、デッサンのような、しっかりと描くリアルテイストなアーティストであるが、他の映画作品でいうと『アンブレイカブル』『ミスター・ガラス』などのアートも手掛けた他、『ウルトラマン』『ウルトラQ』のDVD-BOXのデザインとしてもデザインを影響している。
蜘蛛の糸が体から出る設定に
スパイダーマンが出す蜘蛛の糸は、コミックではウェブシューターというピーターが発明した装置から発射されることになっているが、「高校生がそんなものを作れるわけがない!」ということで、突然変異によって、体から糸が出る設定に変更されたのだが、『アルティメット・スパイダーマン』というコミックシリーズの中では、映画に寄せて体から糸が出る設定にされた。
しかし、『アメイジング・スパイダーマン』『スパイダーマン:ホーム・カミング』などのライミ版ではないシリーズでは、ウェブシューターの設定に戻されている。
ライミは『マイティ・ソー』も映画化する気だった!!
サム・ライミはマーベルの大ファンであり、マーベル作品の映画化は続けていく予定だった。中でも意欲的だったのは、当初はまだMCU計画として取込まれる前の『マイティ・ソー』の映画化企画だった。
もし、ソニー・ピクチャーズとライミの関係が良好のままであったなら、キャプテン・アメリカやアイアンマンもソニーが映画化していたかもしれないのだ。
ジョン・ランディスのカメオ出演
原作者スタン・リーや幼馴染のブルース・キャンベルによるカメオ出演は有名な話だが、実はライミの盟友としても知られる『アニマル・ハウス』『狼男アメリカン』の監督ジョン・ランディスが『スパイダーマン2』のドクター・オクトパスが運び込まれる病院の医者役としてカメオ出演を果たしているのだ。
ちなみにジョン・ランディスは『ダークマン』に出演している。
サンドマンは1作目に登場予定だった
『スパイダーマン3』に登場するヴィランのサンドマンは実は、ジェームズ・キャメロンが企画していた、1作目のヴィランとして登場する予定だった。
その他にもエレクトロなどの案もあったが、ライミの意向によって、グリーンゴブリンに落ち着いたのだ。
ヴェノムのスピンオフはこの頃から企画されていた
2018年に映画化された『ヴェノム』だが、単独映画化企画は、『スパイダーマン3』公開時からすでに企画されていたのだ。
ソニー・ピクチャーズはヴィジュアル的にヴェノムを活用した映画を前々から撮ろうと計画しており、
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