作品情報
アメリカのプロレス団体WWEで一夜にしてスターの座を掴んだ女性ファイター、ペイジの実話をもとに、プロレスを通して固い絆で結ばれた家族を描いたヒューマンドラマ。ペイジとその家族を描いたドキュメンタリー「The Wrestlers:Fighting with My Family」に感銘したドウェイン・ジョンソンが、イギリスの映画製作会社Film4 Productionsとタッグを組んで映画化した。イギリス北部でレスリングジムを営むナイト一家。中学1年生の時からリングに立っている18歳のサラヤは、いつかWWEの試合に出て一家を盛り上げたいと願っていた。兄ザックもプロレス命だが、その一方で愛する彼女と結婚して普通の家庭を持ちたいとも考えている。そんなある日、WWEのトライアウトに参加した2人は、尊敬するスーパースター、ドウェイン・ジョンソンと対面を果たす。兄妹は大喜びでトレーニングに励むが、サラヤだけが次のステージに進み、フロリダへ行くことが決定し……。主人公ペイジを『トレイン・ミッション』『ミッドサマー』のフローレンス・ピュー、兄ザックを『ダンケルク』のジャック・ロウデン、父パトリックを『ショーン・オブ・ザ・デッド』のニック・フロストが演じる。ドウェイン・ジョンソンも本人役で出演。『蜘蛛の巣を払う女』などに俳優として出演したスティーヴン・マーチャントが監督・脚本を手がけた。
『ファイティング・ファミリー』レビュー

日本でも深夜に放送されてたりして、名前だけ聞いたことある人やザ・ロックことドウェイン・ジョンソンやジョン・シナなどの映画で活躍するレスラーのおかげもあって、知名度はある程度あるものの、バックステージはほとんど知られていない。
1999年に『ビヨンド・ザ・マット』というWWEのドキュメンタリー映画が公開されたが、この映画では、すでにレスラーとして活躍している人々やバックステージに密着したものであった。
どうやって新たなレスラーがデビューしていくかという部分は謎のままであったが、 女性レスラーのペイジことサラヤ・ジェイド・ベヴィスとその家族に密着したイギリスのテレビ局チャンネルが2012年に制作したドキュメンタリー番組「The Wrestlers:Fighting with My Family」によって、ペイジのデビューまでの過程が語られた。
そんな「The Wrestlers:Fighting with My Family」に興味をもったドウェイン・ジョンソンが劇映画として製作するために動いていた企画が実現したものであり、映画自体にも本人役で出演している。
レスラー一家の中で育ち、小さい頃から練習を重ねてきた実力の持ち主ではあるが、他のセクシー枠として選ばれてきた元モデルや元ダンサーとは違って、プロポーションは一般的な女の子体系ということで仲間はずれにされる様子も描かれているが、ペイジを演じるフローレンス・ピューが正にそんな体系なだけに、かなりのハマり役だと言っていいだろう。
実際には、銀行口座からお金を盗まれるなど、もっと酷いイジメや嫌がらせを受けていたらしい…

『ミッドサマー』のときにも思ったが、フローレンス・ピューは感情の変化を表情で自然に表すのが本当に上手い女優だ。決心する場面では、大人の女性的表情をみせるが、傷ついたときや不安なときは少女の様なあどけない表情をみせる。
あくまでペイジの物語とされなからも、同時進行で描かれるのは、兄のザック・ゾディアックの葛藤と苦悩である。
小さい頃からWWEでデビューするという夢のチャンスが、自分ではなく、妹がつかんだことで、兄として応援したいという気持ちがありながらも、自分の夢が叶わないものだという現実の厳しさを痛感するザックが「みんなが主役にはなれい」と自分の役割を受け入れることで成長していく過程も見どころのひとつである。
プロレスラーがアクション俳優として、映画に出演するというのは、よくある話ではあるが、プロレスラーになるまでのサクセスストーリーを映画化した作品は意外なことに少ないことに気づいた。
ドウェイン・ジョンソン、ジョン・シナ、デイヴ・バウティスタ、トリプルHなどのサクセスストーリーを劇映画にしてもおもしろいかもしれない。

点数 88点
ドウェイン・ジョンソン出演作6選
- 新作映画短評:『ロストランズ 闇を狩る者』(1月1日公開)
- 新作映画短評:『ヴィレッジ 声帯切村』(1月2日公開)
- メディア寄稿:ニュースコラム12月22~26日『スーパーガール』『嵐が丘』『ポンヌフの恋人』など(NiEW)
- メディア寄稿:『劇場版 緊急取調室 THE FINAL』評(エンタメネクスト)
- 衝撃のインド・バイオレンス・アクション『ANIMAL』が日本上陸! ポスタービジュアル&場面写真が解禁!


コメントを書く