作品情報
スマホに搭載されたある機能により、スマホにストーキングされてしまう男を描いたコメディ。監督、脚本は『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』の脚本家コンビ、ジョン・ルーカスとスコット・ムーア。子どもの頃からスマホ依存症で、恋人も友だちもいないフィルが、スマホを機種変更した。新しいスマホにはすべての個人情報を把握し、生活すべてをコーチングする機能「ジェクシー」が搭載されていた。うだつの上がらないフィルの生活のすべてを一方的にコーチングするジェクシーに、フィルは振り回されるが、やがてジェクシーのおかげで恋人ができ、生活は劇的に変化していく。しかし、ジェフに恋人ができた途端に嫉妬に狂ったジェクシーが豹変し……。『ピッチ・パーフェクト』『ロマンチックじゃない』などの映画にも出演する人気コメディアンのアダム・ディヴァインがフィル役を演じるほか、『ベラのワンダフル・ホーム』『エンド・オブ・ハイスクール』アレクサンドラ・シップ、『アントマン』『運び屋』のマイケル・ペーニャ、『バッド・ママ』のワンダ・サイクスらが脇を固める。ジェクシーの声は『コスメティック・ウォーわたしたちがbossよ!』『マダム・メドラーおせっかいは幸せの始まり』のローズ・バーンが担当した。
『ジェクシー! スマホを変えただけなのに』レビュー
実は半年ぐらい前に観た作品なのだが、本日8月14日から日本でも公開されるということで、今更のレビューとなる。
『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』『21オーバー 最初の二日酔い』『バッド・ママ』などバカ騒ぎ映画ではお馴染みのジョン・ルーカスとスコット・ムーアのコンビが監督と脚本を務めた作品。
パソコンが人間の女性に恋をする『エレクトリック・ドリーム』という作品があったが、今作ではスマートフォンというよりAIが人間に嫉妬することで起こるドタバタコメディではある。
一歩間違えば『AI崩壊』やリブート版『チャイルド・プレイ』のようにサスペンスやホラーにも転換させることができてしまう。 今は何でもスマホでリンクさせることで電子機器を動かせてしまうということも利用したAIによる支配的恐怖もサラりと描かれている。
ラストでは、世界が支配される予兆のようにも感じられる…というのは、考えすぎだろうか。
扱われる媒体は違っても、近年でよく扱われる題材であり、今更目新しさもないというのが正直な意見ではあるが、全体的なプロットは王道のコメディ路線であり、ジョン・ルーカスとスコット・ムーアのコンビ作品の特徴ともいえる、バカ騒ぎの後の静けさにある余韻でほっこりさせられたり、成長過程を描くというスタイルも健在。
下ばかり向いてないで、前や上には幸せになれるチヤンスが転がっているから、そこを向いて進んでいこうという、ポジティブなメッセージ性も入っているのも監督の作家性ともいうべきだろうか。
携帯に依存し過ぎる現代人に警鐘を鳴らすという点でも機能している。
近年はコメディ作品の割合がどんどん増えてきていて、すっかりコメディエンヌになりつつある女優のローズ・バーンが「ジェクシー」の声優を務めており、アダム・ディヴァインとの掛け合いが漫才のようで楽しかったり、ジョン・ルーカス&スコット・ムーア作品の常連であるベテランコメディエンヌのワンダ・サイクスもいい味を出している
点数 75
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