作品情報
スペイン、ガリシア地方の人里離れた山間の村を舞台に、移住して農耕生活を始めたフランス人の中年夫婦が直面する、地元の有力者の一家との軋轢をパワフルな演出で描いた重厚な心理スリラー。
『ザ・ビースト』レビュー

フランスから田舎暮らしに憧れてスペインの小さな村に移住してきた中年夫婦。町の発展のために風力発電所建設が計画されていて、地元民は死んだ状態の町に活気が戻るかもしれないと希望をもっている。アメリカのラストベルトのようなものだろうか。
しかし、せっかく移住してきた夫婦は、田舎ののどかな風景を楽しみたい。そんな風力発電所ができて活性化されてゴチャゴチャされては困るという考えで、署名を拒否。それから村の人々と険悪な状態が続いている。
特に夫婦の家のすぐ近くに住んでいる兄弟が目の敵にしており、何かと嫌がらせをしてくる始末。
確かに村が発展しないと、将来の見通しもない状態。どっちの意見もわからなくはないが、兄弟の嫌がらせが度を増していき……という、超ご近所トラブルな作品だ。
互いにあゆみよろうとしながらも、理屈も常識も通用しない固定概念がだらけの相手に理解させることが、いかに難しいかというムズムズ感が常に漂っていて、兄弟の行動、発言には常にイライラさせられる。
そこは主人公の心情とリンクする部分だといえるだろう。
通常?という言い方もおかしいが、イライラさせる側に周りそうな風貌で、『ジュリアン』や『グレース・オブ・ゴッド 告発の時』など、割と日本に輸入されている作品にも出演しているドゥニ・メノーシェが、とにかく嫌がらせをうけるのも、何とも複雑な気持ちにされせられるのだから、今回のキャスティングは見事!!
点数 80

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