
THE映画紹介とは?
THE映画紹介とは…劇場公開中には観れなかったもの、公開中に観たんだけれども…レビューする前にリリースされてしまったもの、単純に旧作と言われるものを独自の偏見と趣味嗜好強めに紹介するもの。
アメリカ映画、インド映画、ドイツ映画、アジア映画、アニメ、ドキュメンタリー….なんでもあり!!
今回紹介するのは『スパイダーマン:ホームカミング』
作品情報

16年に製作・公開された『シビル・ウォー キャプテン・アメリカ』で初登場を果たした後のスパイダーマンの戦いを描く。ベルリンでのアベンジャーズ同士の戦いに参加し、キャプテン・アメリカのシールドを奪ったことに興奮するスパイダーマンこと15歳の高校生ピーター・パーカーは、ニューヨークに戻ったあとも、トニー・スタークからもらった特製スーツを駆使し、放課後の部活のノリで街を救う活動にいそしんでいた。そんなニューヨークの街に、トニー・スタークに恨みを抱く謎の敵バルチャーが出現。ヒーローとして認めてもらい、アベンジャーズの仲間入りをしたいピーターは、トニーの忠告を無視してひとりで戦いに挑むのだが……。悪役のヴァルチャーを演じるのは、『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』『バットマン』のマイケル・キートン。監督は、ミュージックビデオ出身で『クラウン』『COP CAR コップ・カー』で注目された新鋭ジョン・ワッツ。
『スパイダーマン:ホームカミング 』基本情報

2017年製作/133分/G/アメリカ
原題:Spider-Man: Homecoming
監督: 『スパイダーマン ファー・フロム・ホーム』ジョン・ワッツ
出演 :
『ドクター・ドリトル』『シビル・ウォー キャプテン・アメリカ』トム・ホランド
『グレイテスト・ショーマン』『スモールフット』ゼンデイヤ
『ダンボ』『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』マイケル・キートン
『ライオン・キング』『オデッセイ』ドナルド・グローヴァー
『アイアンマン』『ハサミを持って突っ走る』グウィネス・パルトロウ
『ドクター・ドリトル』『グッドナイト&グッドラック』ロバート・ダウニー・ジュニア
『マネー・ショート 華麗なる大逆転』『ポルトガル、夏の終わり』マリサ・トメイ
短評

MCUはほぼ全て2周し、ドラマシリーズも『インヒューマンズ』以外は全て観ていて、映画の最新情報も発信しているのにも関わらず、何だか当たり前になりすぎてしまって、作品批評自体をしているのは『キャプテン・マーベル』と『アベンジャーズ エンドゲーム』だけという状態であることに気づきました...ということで、『ブラック・ウィドウ』公開までにMCUも追いかけて全作紹介・批評していきます。
1回目『スパイダーマン:ホームカミング』からやっていきましょう!!
MCUにスパイダーマンが合流する企画自体は、『アメイシング・スパイダーマン』の頃から存在しており、常に試行錯誤されてきたわけだ。
『アメイジング・スパイダーマン』の中で、ニューヨークの街中にスタークタワーを出して、一方『アベンジャーズ』にオズコープ社を出すという企画もあったのだが、これは実現しなかった。
スパイダーマンの扱い方については、常に話し合いがされてきたのだ。合流はそう遠くはないと言われてきて、満を持して『シビル・ウォー キャプテン・アメリカ』でサプライズ登場を果たした。
『シビル・ウォー キャプテン・アメリカ』では、当時としては、過去最大のマーベルキャラクターが登場するとも言われていたため、X-MENの合流やデアデビルなどのドラマ組が登場するという噂も飛び交っていたが、実際にはブラック・パンサーとスパイダーマンの登場で落ち着いたのだ。
今作と『ブラック・パンサー』は、そこから単独作品へ意向したため、非常に観やすかった。
ライミ版でもスパダーマンの誕生秘話は描かれ、直近でも『アメイジング・スパイダーマン』で描かれていたため、また同じようにスパイダーマン誕生過程を1本の映画を通して長々と観るのことに時間を割きたくないし、DVDも配信サービスも普及している現代社会において、それをすることはデメリットでしかない。
ヒーロー映画の1作目の弱点は、過程を描くことでの間延び感だと思っている人にとっては、ありがたい限りだし、リブート版『ファンタスティック・フォー』や『ソニック ザ・ムービー』も同様の問題を抱えていたため、案の定間延びしていた。
スパイダーマンのMCUにおいての役割りは、一般的、庶民的視点からなる立ち位置である。今作で描かれるのは、『アベンジャーズ』の中で描かれたニューヨーク決戦後の後始末や、そこで変わってしまった人々の価値観や、新たな労働環境、市場などを映画の中に本格的に取り入れるためだと言えるだろう。
おそらく『シビル・ウォー キャプテン・アメリカ』にデアデビルなどのNetflix組を出そうとしていたのは、ドラマの中で正にそのことを描いていたからだ。ドラマ『ルーク・ケイジ』の中では、ニューヨーク決戦で宇宙人たちが残していったのの残骸が売買されていたりしていたし、共通してニューヨーク決戦の後に能力者に対しての人々の意識が変わってしまったことが常に問いかけられてきていたのだ。
『シビル・ウォー キャプテン・アメリカ』でヒーロー同士が対立する原因となったのも実はそういったものが関わってきていて、超能力者同士の世界観で、一般人が置いてけぼりだったところに、一般人も大きな影響を受けていること、見えていたはずなのに、あえて見ないようにしてきたことを、ごく一般的な高校生としての顔も持っているスパイダーマンの目線から描くことは、映画的には最適だったのだろう。
シリーズを通して、なんとなく描かれてきていた、ヒーローがいるからヴィランが生まれてしまうという問題も直接的に描かれた作品である。今作のヴィランであるヴァルチャーは正にトニー・スタークが設立したダメージ・コントロールによって職を奪われてしまったことで、家族を路頭に迷わせないために、ヴィランとなってしまったという、ヒーローが生み出したヴィランの代表のような存在として扱われている。続編の『スパイダーマン ファー・フロム・ホーム』のミステリオもそれに当てはまる。
大企業が下請けの仕事を奪ってしまうことで、暴動やストライキが起きるという実社会問題にも触れているのだ。
一般的目線を入れることで、実はスケールが大きすぎて見えなくなっていたことが見えてくるという、かなり重要な役割でありながら、一方では、高校生の青春ムービーのようなバカもやっているというギャップがスパイダーマンの素晴らしい役割であり、世界観を見直す分岐点作品でもあるのだ。
アイアンマンとの師弟関係を描くことによって、アイアンマンの表面上には見せない人間性にスパイスを加える役割もしっかりと果たしていて、実はスパイダーマンによってバランスが保たれている部分も大きい。
ただ、画として残念な点は、今までの「スパイダーマン」シリーズと比べると、ややお出かけ感が強くて、ホームであるニューヨークの街中で飛び回るシーンが少ないことだ。
次回は『インクレディブル・ハルク』を紹介します。

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