ストーリー
大手ロビー会社の花形ロビイストとして活躍してきたエリザベス・スローンは、銃の所持を支持する仕事を断り、銃規制派の小さな会社に移籍する。卓越したアイデアと大胆な決断力で難局を乗り越え、勝利を目前にした矢先、彼女の赤裸々なプライベートが露呈してしまう。さらに、予想外の事件によって事態はますます悪化していく。
レビュー
ロビイストとは何か...単純に言えば情報操作のプロ。
アメリカでは大統領選もそうだし、アカデミー賞の票操作などにもこのロビイストの存在はかかせないものとなっているとか...更には公にはできない政治的駆引きをする裏のロビイストもいたりとしてなかなかのグレーゾーンの仕事だったりするワケなんだけど、この映画はロビイスト同士、更には国とロビイストとの突っつき合い。
法律ギリギリ&時には完全アウトな2重3重の罠の掛け合いはスパイ映画を観ている様な感覚にさえなる。
ロビイストというものが極端に誇張されいる様でもありながら、そうではないとも完全否定できないだけに妙にリアル感があって、フィクションでありながら実は実話ベースなのではないかとも感じられる。
2005年に『サンキュー、スモーキング』というアーロン・エッカート主演の映画があったけど、これもロビイストをコミカルに扱った作品で話術に焦点を置いたのに対して、この映画は”駆引き”に焦点を当てている作品でシリアスなサスペンス仕立てとなっている。
同じロビイストを扱った映画でも切り口が全然違うし個人的に好きな映画でもあるから、この映画を観てロビイストというものに興味をもったとしたら一度観ても損はないと思う。
銃規制に対して反対派を抑止したいという依頼を受けた凄腕ロビイストのスローンはそれに反発し、キャリアを捨てるかの勢いで小規模なロビー会社に仲間を連れて転職する。キャリアのためならどんな仕事でもオファーを受けるような冷酷なキリアウーマンの様な風貌(この役、ジェシカ・チャステインがピッタリ!)をしているものの、銃規制に対して熱くなったり、同僚の言葉に心が動いたりと冷酷な中にもチラりチラりと彼女の信念だったり、弱さ、葛藤が見え隠れするが最終的にキャラクターの全貌があやふやなままなところもスローンという女性のミステリアスな部分にラストのラストで更に興味を持たせるという最後まで抜かりのない脚本は実に巧妙に作り上げられていると言ってもいい。
評価 ☆☆☆☆
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