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THE映画紹介『ムカデ人間2』前作なんて今作の前ではファミリー映画に思えてしまう

THE映画紹介『ムカデ人間2』前作なんて今作の前ではファミリー映画に思えてしまう

THE映画紹介とは?

THE映画紹介とは…劇場公開中には観れなかったもの、公開中に観たんだけれども…レビューする前にリリースされてしまったもの、単純に旧作と言われるものを独自の偏見と趣味嗜好強めに紹介するもの。

アメリカ映画、インド映画、ドイツ映画、アジア映画、アニメ、ドキュメンタリー….なんでもあり!!

今回紹介するのは『ムカデ人間2』

作品情報

狂気に満ちた医師が、複数の人間の口と肛門とをつなぎ合わせ“ムカデ人間”をつくろうとする姿を描いたカルトホラー『ムカデ人間』の続編。ロンドンの地下駐車場で夜間警備員として働く中年男のマーティンは、映画『ムカデ人間』のDVDを繰り返し見ては、自分も“ムカデ人間”をつくりたいという欲望にかきたてられる。マーティンは、駐車場で目をつけた男女を次々と拉致して倉庫に監禁。邪悪な計画を進めていく。過激で残酷な内容に世界各国で上映禁止になり、日本でも度重なる映倫審査の末、R18+指定での上映が決まった問題作。

『ムカデ人間2』基本情報

2010年製作/91分/R18+/オランダ・イギリス合作
原題:The Human Centipede II (Full Sequence)

監督:トム・シックス

出演 : アシュリン・イェニー、ローレンス・R・ハーベイ、マディ・ブラック

短評

変態監督トム・シックスの問題作「ムカデ人間」シリーズの第2弾。

世界観を共有した続編ではなく、映画『ムカデ人間』という作品に影響された男を描いたメタ設定。前作に出演していた女優のアシュリン・イェニーも役名ではなく、アシュリン・イェニー本人役で被害者となってしまう。

ちなみに『ムカデ人間3』は、更に『ムカデ人間』に影響された男の『ムカデ人間2』が映画として存在している設定となっている他、話がぶっ飛び過ぎていて、ファンタジーに近いかもしれない。

前作が映画やドラマとして存在しているとした上でのメタ設定続編は『スクリーム』『エルム街の悪夢』『奥さまは魔女』など幅広いジャンルでも使用されてきている。

「ムカデ人間」シリーズの中で一番安定してヤバいのは、『ムカデ人間2』と自信をもって言える酷い映画である。

前作も問題作であることに違いないが、前作はあくまで医師という設定だっため、医療の知識があったのに対して、今作は映画を観た素人ということで医療の知識など全くないため、ホッチキスや刃物、トンカチ、銃を使って、手順も何も考えられない小さい子が雑誌の付録を作る様な状態。

今作を観てしまうと、カオスな設定であった前作がファミリー向け映画に思えてしまうほどである。

前作とは違った変態要素も入っていて、ムカデ人間に対して性的な欲求も持ち合わせているため、より不快度は高いのだ。

モノクロ映像だから、まだマシな部分があるのだが、Blu-rayではカラー版も観ることができるが、カラー版は、正直観ているのが精神的にかなり辛いものがある。

私はこの映画は公開当時に40席ほどのミニシアターで観たが、観客7人に対して、途中退場者が3人いた。そもそも『ムカデ人間』の続編なんだから、ある程度は柔軟性を持ってきていたとは思うが、そんな柔軟性ぐらいでは、カバーしきれない作品だったということであろう。

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