THE映画紹介とは?
THE映画紹介とは…劇場公開中には観れなかったもの、公開中に観たんだけれども…レビューする前にリリースされてしまったもの、単純に旧作と言われるものを独自の偏見と趣味嗜好強めに紹介するもの。
アメリカ映画、インド映画、ドイツ映画、アジア映画、アニメ、ドキュメンタリー….なんでもあり!!
今回紹介するのは『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』
作品情報
人気アニメ「ポケットモンスター」の劇場版第20作。20年前に放送されたテレビアニメ第1話のラストで、旅立ちの日に伝説のポケモン、ホウオウを目撃したサトシとピカチュウが交わした約束の続きを、完全オリジナルストーリーで描く。マサラタウンで暮らす少年サトシは、ポケモントレーナーの資格を得る10歳の誕生日を楽しみにしていたが、当日の朝に大寝坊をしてしまう。慌ててオーキド研究所へポケモンをもらいに行ったサトシに残されていたのは、人間に懐こうとしないピカチュウだけだった。サトシとピカチュウはぶつかりあいながらも友情を深めていき、旅立つ日に偶然にも上空を飛んでいた伝説のポケモンと言われるホウオウを見て、いつか一緒に会いに行こうと約束する。旅の途中で出会ったトレーナーからホウオウにまつわる言い伝えを聞かされたサトシたちは、いつの間にかサトシの影に潜んでいた謎のポケモン、マーシャドーに導かれるようにして、ホウオウが住むテンセイ山を目指す。ゲスト声優で本郷奏多、佐藤栞里、古田新太が参加。
『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』基本情報
2017年製作/99分/G/日本
監督:湯山邦彦
出演 : 松本梨香、大谷育江、林原めぐみほか
短評
ポケモン映画の記念すべき20作目。当時放送中であったサン&ムーン編の映画化ではなく、原点とも言うべきテレビ初期エピソードを再構築した映画版。
ピカチュウとサトシとの出会いや友情を描いているが、リメイクではなくて、テレビの1話の最後にホウオウが出てきた後からはタケシやカスミとも旅をしなくて、新キャラクターと旅をして、サトシとヒトカゲ~リザードンの絆やバタフリーとの別れなどテレビストーリーの印象深いシーンは織り交ぜつつ、サン&ムーンの新ポケモンが登場したりと新旧作品を融合させたオリジナルのストーリーラインで全くテレビシリーズとは別もの。
マルチバースの展開となっている。
今作は、今までほとんど触れられていなかったであろうテレビ第1話のホウオウについてのエピソード。
おそらくというか、勝手な想像だが、20周年記念の作品はどうするかと企画会議になった際に、テレビシリーズの1話を観たところ、ホウオウにその後触れてないじゃん!ってなったことからの始まりだと思う。
テレビシリーズが始まったころ小学生だった人は今では20代後半~30代前半。今現在、リアルタイムにテレビシリーズを観ている子供たちは初期シリーズって特にソフト化がビデオだけだったりして、サトシとピカチュウとの出会いをちゃんと観てない世代が存在しているという現状。
そんな子供たちにとっても新鮮な作品だったと言えるし、全くポケモンを知らない人が観ても理解できる内容の作品になっている。
今作で一番驚いたのは精神世界を描いているところで、ポケモンが存在していない世界の幻想を見たり、サトシが生死をさまようシーンがあることだ。
今回のテーマポケモンが不死鳥であるホウオウだからなのか...今まであまりなかったポケモンの世界での”死”が描かれている。
上映時間がいつもと同じ1時間30分ぐらいであるため、描ける部分は限られてくることもあり、サトシがつかまえるポケモンも最小限になっていて初期の御三家はヒトカゲだけが登場する。
ピジョンもクラブもゴーストもつかまえない。当然ながらサファリゾーンでケンタロスなんてつかまえていない。
ヒトカゲが進化してサトシのレベルが追い付いていなかったことでのリザードンの暴走も省かれ、いきなり言うことを聞く状態など細かいことを言えばキリがないないけど、全体的には上手くまとまっている。
しかし、ピカチュウとリザードンしかいない状態で伝説のポケモンと対決しようとするとは無謀すぎるとしか言い様がないし、リザードンに進化したということでゲームと同じであれば、レベル36。即死するほどのレベル差ではないかもしれないかもしれないが…
今作の後もテレビシリーズとは別ラインの作品が連続しているのだが、テレビシリーズと差別化をするメリットはどこにあるのだろうか。
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