作品情報
結婚仲介業者の女性が新たに入居したシェアオフィスのお隣は、なんと離婚を扱うシニカルな家庭法弁護士。仕事上、真逆の立場にある二人は、衝突し合いながらも次第に惹かれ合っていく……。
『プランA、プランB』レビュー
『バーフバリ 王の凱旋』でお馴染み、タマちゃんことタマンナー主演のロマコメ。ウエディングプランナー、マッチングサポーターと離婚弁護士の凸凹な恋愛模様を描いていて、これがなかなかの王道中の王道のロマコメ。
おもしろいおもしろくないというのは別問題として、何が凄いというと、 全体的に衣装もオシャレな感じで、いかにもなアメリカ的ロマコメに仕上げていて、しかも違和感がないところだ。ロマコメな必要な要素もばっちり入っている。
つまり、そのままジェニファー・ロペスやジェニファー・アニストン、レイチェル・リー・クックにスライドしても成り立つ物語に構築されている。今作はインド映画であるが、逆にハリウッドのロマコメにインドの女優が出演しても違和感ないということの証明ともなっている。
そして今のインドは、ここまで恋愛映画、ロマコメを作れますよ!という見本のような作品といえるだろう。時間も1時間46分と丁度いい!!
人間は価値観がみんな違うから、互いを理解しようと寄り添うことが大切だという人間愛に対しての格言めいたセリフもあったりして、大きな感動はなくても、ちょっとホッコリするような絶妙なユルさも、まさにアメリカのロマコメ!!
監督のシャシャンカ・ゴーシュといえば、同じくNetflix映画『ハウスライフ』でも監督を務めているが、こちらもアメリカン・コメディの要素がふんだん敷き詰められて作品だけに、明らかに狙っているはずだ。
「インドらしさがないから、個性がない」というのは全くの間違いで、個性やナショナリズムばかり強調して孤立するよりも、同時にインドらしくないものがどれだけ作れるかという証明をすることで、世界からの見られ方を変えることこそ、今後のインド映画界の発展につながることもあるわけだ。
『ドライブ・マイ・カー』も日本らしくない作品だから世界的ヒットに繋がっているわけで、あえてらしくない作品を投入していくことは必要な行為だと思う。
別にどちらが正解というわけではなくて、圧倒的母数なのだから、同時に並行して行っていけばよいのだ。
点数 80
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