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この映画語らせて!ズバッと評論!!『呪い返し師 塩子誕生』2000年代の深夜特撮として観ればプロットとしては悪くない!!

この映画語らせて!ズバッと評論!!『呪い返し師 塩子誕生』2000年代の深夜特撮として観ればプロットとしては悪くない!!

作品情報

都内・賀茂野女子高校、夜7時7分。オカルト研究会の部員たちが「呪い返し師」を呼び出す儀式を行っていた。不気味な現象に度々襲われる部員・奈々子を救うためだった。清めの塩で円陣と五芒星を描き、願いを記した封書を焚き上げる──と、突風と共に袴姿の女性が……。それが呪い返し師・塩子だった。彼女は奈々子を呪っていた生霊の正体を看破し、たちまち呪いを払う。以後、奈々子たちは呪いに苦しむ人の話を聞きつけては、塩子に呪い返しを頼んでゆく。世に、呪いが関わる事件がこれほど多かったとは。老人から金をだまし取る男、家庭内で暴力を振るう会社員、霊的なものを否定し「留年」を盾に議論を封殺する大学教授……。塩子への依頼は次々と舞い込む。そしてついには誰もが知る天道グループの御曹司の知られざる醜聞を知ることに。果たして塩子たちは強敵との対決で何を見るのか──。

『呪い返し師 塩子誕生』レビュー

宗教映画というと聞こえが悪いし、偏った思想への抵抗もあるが、映画は映画なのだから、「幸福の科学」による映画シリーズというのも、毎回観ている。

アメリカ映画であっても、実は表向きは違っていても、実は宗教映画であったりもいるし、KJ・アパの『君といた108日』やマッツ・ミケルセンの『ライダーズ・オブ・ジャスティス』も実は宗教映画だ。

アニメ作品は、ぶっ飛んだものが多いが、実写作品は、幸福の科学に関係なく、テレビや映画経験者が多数参加しているのだから、見た目はそれなりのものは完成させてくる。

右寄りな考え方が暴走しているのは置いといて、前作『愛国女子 紅武士道』もプロットとしては、正直言って、それほど悪いものではない。

今作も手放しでおもしろいと言える作品ではないが、プロットはそれほど悪くない。2020年代と考えると、かなり古臭いテイストではあるが、作風としては、90年代後期~2000年代にかけて深夜に放送されていた特撮ドラマに通じるものを感じる。だから、ひと昔であれば、これはこれでアリな作品だ。

タイトルが「塩子誕生」といいながら、すでに誕生した状態からというのは気になるが、オムニバス形式で呪いがかけられた人間たちを倒していくスタイルで、その呪いというのが、相手を敬わない心のだったり、嫉妬心、欲、DV夫など様々なものの発端ということ。人間の醜い心は、呪いからきているのだ。その後の、それを正すには日ごろの行い、さぁ「幸福の科学」へ。みたいなサブリミナルは無視するとして、呪いだけではなく、それに打ち勝つ強い精神を持つべきだと、言っていることは意外にも筋は通っている。

ただ、神や霊を信じない心も呪いが原因だとしていることで、急激に宗教観が増してしまっている。そこをカット、あえて言うなら変テコな歌もカットしておけば、チープ感は漂うものの、それなりの作品として観れるものだっただけに、違った意味で残念な部分の多い作品だった。

点数 70

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