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この映画語らせて!ズバッと評論!!『ザ・ディープ・ハウス』スーパーナチュラル酸欠ホラー!というアイデアは良かったものの……

この映画語らせて!ズバッと評論!!『ザ・ディープ・ハウス』スーパーナチュラル酸欠ホラー!というアイデアは良かったものの……

作品情報

世界各地の廃墟などをアップし登録者数を増やしているYouTuberカップルのティナ(カミーユ・ロウ)とベン(ジェームズ・ジャガー)は、ある湖に沈められた曰くつきの屋敷を撮影が目的でフランスの郊外にやって来た。湖畔で知り合ったピエール(エリック・サヴァン)から場所を案内してもらい水面下に潜ると不気味な屋敷が彼らを待っていた。屋敷内を探索、撮影していると不思議な現象や幻影が次々と襲って来る。危険な雰囲気を察知し酸素量も少なくなり屋敷から出ようとするが、いつの間にか出口が塞がれていた。パニックとなる彼らの目の前に、想像を絶する恐怖が!!!

『ザ・ディープ・ハウス』レビュー

「湖に沈む謎の屋敷い行ってみた」って動画撮ろうとするが、その屋敷は何やら様子がおかしい。ストーリー自体は、王道ともいえる異国の地での恐怖体験スタイルであって、シンプルそのもの。

そもそも湖に沈んでいる理由は?妙に原型を保っている家具や小物。当然ながら亡霊も登場してくる。

スーパーナチュラルな恐怖と同時に、酸欠の恐怖が加わってくる、つまりパニック映画の側面もあるというのが、今作の見どころではある。

ホラーばかり撮っている監督だけあって、演出の上手さは評価できるし、サメの代わりに亡霊に襲われるという発想は良かったものの、どうしても地味になりがちで、圧倒的に画力が弱い。

監督の前作『呪術召喚/カンディシャ』同様に、ファウンド・フッテージのようになる演出は多様されているものの、それよりも物理的恐怖がもっと欲しかったところだ。

この手の作品は、5~6人の男女グループが襲われるというのが相場で、ベタではあるが、その中での人間関係が極限の恐怖を感じたときに、どう変化をおよぼすのかといった、心理描写も大切な要素だと思う。

ところが、今作の場合は、登場人物も極端に少ないため、心理描写もそれほどないのが難点だ。ミック・ジャガーの息子のジェームズ・ジャガーが出演しているという、ウリなのかどうかわからないことをするよりも、無名俳優でもいいから、もっと人物を増やした方がよかったのではないだろうか。

点数 76

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