作品情報
人間たちが知らない間に突然スーパーパワーを手に入れたペットたち――空を飛べる犬のクリプトとその相棒でミサイルドッグのエース、体の大きさを変えられるブタのPB、超高速移動のカメのマートン、手から電流ビームを出すリスのチップ。可愛すぎる子猫のウィスカーズやモルモット軍団たちが企む世界征服を阻止するため、使いこなせないパワーを猛特訓。 ちょいダメな彼らは大切な飼い主や仲間たちを守ることが出来るのか――。
『DC がんばれ!スーパーペット』レビュー
DCコミックスがヒーローコミック路線に移行したのは1930年代後半だが、1940年代前半にはすでに登場していたスーパーペットたち。
そんな「レジェンド・オブ・スーパーペッツ」は、定期的にミニシリーズ展開や短編であればアニメ化もされてきたが、長編映画として扱われるのは、約80年間で初めて、80年越しの初映画化なのだ。
記念すべき作品であるというのに……日本の場合はそもそも知名度もないということで、突然出てきたDCのお遊び企画アニメのように扱われてしまっているのは残念でならない。
物語は完全に子ども向けではある分、アニメ映画王道の構成となっているし、ドリームワークスやイルミネーションの二番煎じのようなものに感じるのは仕方ないし、アニメ映画業界戦国時代の今にあえて言うことではないが、特徴的な部分としては、DCならでは小ネタは満載となっていて、コミックファンへの目くばせも忘れてはいない点だろうか。
チラっと映る看板に「キャットウーマン」や「ジョナ・ヘックス」などのDCキャラが散りばめられているのを探してみるのも楽しいかもしれない。
『ブラックアダム』でDC映画デビューを果たすドウェイン・ジョンソンが主人公のクリプトの声優を担当していることによるネタシーンは必見だが、ドウェインとエース役のケヴィン・ハートは、『セントラル・インテリジェンス』『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』などで何度も共演しているだけあって、凸凹コンビ感は見事なまでに仕上がっている。
ワーナーは『トムとジェリー』や『スペース・プレイヤーズ』の世間の微妙な反応も加わって、ホリデーシーズンに公開予定だった『弱虫スクービーの大冒険』の続編も急遽キャンセルになってしまい、アニメ映画の方向性が迷子状態。そんな中でのヒット作品ということもあって、すでに続編も企画されている。
点数 83
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