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この映画語らせて!ズバッと評論!!『バイオレンスアクション』バイオレンスと言っておきながら血が全く出ません!付きません!

この映画語らせて!ズバッと評論!!『バイオレンスアクション』バイオレンスと言っておきながら血が全く出ません!付きません!

作品情報

ゆるふわピンクボブの菊野ケイは日商簿記検定2級合格を目指し専門学校に通っていた。学校帰りのバスでビジネスマン風の青年テラノと出会い、ケイは胸を高鳴らせながらもいつも通りバイト先へ。一見、フツーのラーメン屋だが、その実態は殺し屋。ケイは、指名ナンバーワンの凄腕の殺し屋だったのだ……!!キレたら恐い店長、不自然ヘアーの運転手ヅラさん、ケイに想いを寄せる渡辺と孤高のスナイパーだりあがバイト仲間だ。この日の依頼は、巨大なヤクザ組織を仕切る三代目組長からある人物を殺して欲しいという内容だった。そのターゲットとは巨大な抗争の渦中にいるヤクザの会計士、バスで出会ったテラノだったー。そこにケイを狙う最狂の殺し屋みちたかくんまで現れて……!? 菊野ケイ、史上最悪のバイトをどう乗り切る!? 

『バイオレンスアクション』レビュー

今作を含め、橋本環奈をアイドル路線に戻そうとした作品はたまに作られるものの、もはや手遅れ。どうしてもコメディエンヌとしか思えなくなってしまっているし、今回に関しては完全にミスキャスティング。

かぐや様は告らせたい 天才たちの恋愛頭脳戦』もそうだけど、佐藤二朗と組み合わせて「福田組」感は出さないでもらいたい。福田組は福田組の作品だけで十分。橋本環奈が出てるからって、毎回福田組感を出されても飽きるだけだ。

原作はバイオレンスに特化しているらしいが、映画版に関してはバイオレンスとは程遠い。それは子どもでも観れるようにレーティングを意識しているからなのだが、それによって、血しぶきがほとんど飛ばないければ、返り血も浴びない。何より主人公が白とかピンクとかの汚れやすい服を着ている分、血が付かないことが目立ってしまい不自然で仕方ない。

『グリーンバレット』『ベイビーわるきゅーれ』みたいな少しアングラ路線で映画化しないと、現代のガチガチに固められたコンプライアンスジャングルの日本で、こういったテイストの作品の良さは死んでしまう。

どうしても日本映画でアクション映画を作ろうとすると粗が目立ってしまうし、基本的に何をしたいのかがよくわからない。この散らかりに散らかった脚本は『嘘喰い』にも共通する江良至の、もはやお家芸ともいえる。

冒頭の岡村隆史との掛け合いから寒気全開のギャグの質の低さが際立っていて、小ネタをちょこちょこ盛り込んでくるものの、どれもがつまらない。

コメディアクションにしたいなら、まだ『女必殺拳』や最近でいえば『地獄の花園』みたいに、敵サイドも徹底的にバカに振り切った方がいいのに、城田優が演じるメインヴィランが完全に空回りしていて、全く魅力を感じない。

橋本環奈映画でワーストかもしれない……。

点数 70

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