作品情報
正解のない現代社会で、人とのつながりや対話が一層重要になっている今、子どもたちの声に耳を傾け、子どもたちの目線に立って世界を見ることが、社会が抱える様々な課題を解決するヒントになるのではないか、そんな思いから本作が誕生。 子どもたちから繰り広げられる奇想天外な発想と、まっすぐな言葉には、思わず笑い、時にハッとさせられる。舞台となるのは、多くの子どもたちが社会生活の第一歩を踏む出す場所、保育園。 いつも全力で、まっすぐな子どもたちは、そこで何を考え、無限の可能性をどのように伸ばしていくのかー。
『こどもかいぎ』レビュー
とある保育園で行っている、先生をホストとしてひとり交えて、子どもたちが疑問に思ったことや不安に思ったことについて、互いに話合いをする「こどもかいぎ」
「こどもかいぎ」というワードは珍しいかもしれないが、実は似たようなことは、舞台となっている保育園以外にも行っていたりするだけに、特別この試みが珍しいかというと、そうでもない。
これは地方などによっても異なるのかもしれないが、子どもたちが、あらためて場を作って、対話をする場面がない、話し合うことができない……というのは、そんなことないと思う部分もある。
小学生・中学生になってくると、ディベートの授業を取り入れている学校もあれば、クラブや部活でもあったりする。全くそういった場が大人になるまでないかというと、決してそんなことはないのだ。
というのは、「こどもかいぎ」というものを特別のカリキュラムのように扱っていることに対しての映画に対しての疑問点であって、その取り組み自体が問題というわけでは決してなくて、すごく良い試みだと思う。
単純に子どもたちの自由な発想だったり、それぞれの家庭の教育によって子どもたちの発言にも色が出ていることなど、俯瞰的に子どもの想像力や思考力といったものを改めて考えさせられる。
「こどもかいぎ」以外の日常生活だったり、行事だったりと、保育園に密着していることで、子どもたちの成長を追ったリアリティショーとしての側面もある。
そのため、特に子どもがいる人は、子どもの成長の早さを映画に出演している子どもたちを通して、感情移入してしまうかも。
卒園式のシーンは、ちょっとうるっとくるかもしれない……。
点数 79
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