作品情報
警察署長の父親の反対を押し切り、役者として夢を追い続けているセドリック。実は心が折れかけていたその時、新作映画「バッドマン」の主役に抜擢される。そう、「バットマン」ではなく「バッドマン」だ。“バッドモービル”に乗り、宿敵“ピエロ”と戦うヒーロー映画。このチャンスを逃してはならないと、セドリックは体を鍛え上げ、武術を学び撮影に挑む。戸惑いながらも撮影初日が順調に終わろうとする中、妹から父親が倒れたという知らせが入る。焦ったセドリックは、バッドスーツのままバッドモービルに乗り病院へと急ぐが、その途中で事故に遭い気絶してしまう。そして目を覚ますと、自分の名前や過去の記憶を失っていた―。
『バッドマン 史上最低のスーパーヒーロー』レビュー
フランスのコメディアン、フィリップ・ラショーの『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』に続いての悪ふざけが今回も炸裂したと言いたいところだが……ネタが古い!!
記憶喪失になった人物が、自分を別の存在と勘違いするシチュエーション・コメディは沢山あるし、アメコミヒーローのパロディ系作品は『スーパー!』や一周回った『キック・アス』といったクオリティの高い作品があるだけに、今更感が半端ない。
ロゴや音楽のパロディにも拘りは感じられるが、そもそもアメコミに関しての知識があるのかも微妙なほど、ミーハーレベルでもわかるネタが満載。
この程度であれば、アメリカのテレビ番組のコントでもやっている。アメコミ映画が上昇傾向にあった10年前であれば、もっとあやかれたかもしれないが、今更としか言いようがない。
それでいて、ベタベタで古典すぎるギャグの数々で、センスを10年前に置き忘れてきたかのようだ。
コロコロコミックで連載している漫画のようなギャグが連発するだけに、小中学生なら楽しめるのかもしれない。
よくアメリカと日本のコメディ感覚には違いがあるといわれるが、フランスは比較的、日本に近い笑いのセンスを持っていと思う。
しかし……古いのだ!!
フランスでヒットしたのは、そもそもフィリップ・ラショーが人気で、その固定客が付いているからであって、それが他国でも通用するはずがない。
点数 80
コメントを書く